理由。

2010.03.19 / アイテム

FilMelange(フィルメランジェ)特集 ~ DIZZY&DUOMO ~

 

 

 

 

再三再四、こちらのブログで強くお薦めしていますFilMelangeですが、

初めてご覧頂く方だと「あら、良いお値段なんですね..」

と思われる方が多いんじゃないかと思います。

 

秋冬はまだしも、春夏の時期のTシャツのようなものですと、

パッと見その差が分かりずらいのは正直な所かも知れません。

 

 

 

「使われている素材が超絶だから」

等々、希少なオーガニックコットンにまつわる“良い(価格が高い)素材を

使っているから、このお値段なんですよー、

というのが説得力のある言葉だと思いますが、何の前知識なしで生地だけを見て、

これは良い!と断言出来る方は、洋服屋さんでもそう多くないと思います。

 

 

ですんで、今回は生地の良し悪しの部分は置いといて、

ちょうど似たような仕様のTシャツがあって比較が出来たので、

そのレポートをしたいと思います。

 

 

 

 

↑↑↑の画像を見て頂いて、何か違いがあるのがお分かりになるでしょうか?

 

 

どっちもバインダー襟タイプのTシャツの、肩の縫い合わせの部分ですが、

グレーとグリーンで縫い代の“幅(はば)”が異なります。

更に言えばグレーの方、白い生地がはさまった分だけ幅があるように見えます。

 

 

よく軍モノ関係のニットなんかに見られる仕様ですが、

肩線の補強のための裏に当て布を付けると言うやつです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

例えて言えばこの当て布の生地、

『ハンバーグを作る時のパン粉=つなぎ』

みたいな意味合いです。

 

ニット同士だとまとまりにくいので、生地=つなぎを挟んで

裂けないようにしてある役目のものです。

 

 

その当て布=別布をわざわざTシャツに採用する

→その分コストアップ

→更にロックがけしてピラピラ浮かないようにしてある

→手間かけたのでコストアップ

→でも耐久性は格段に向上→繰り返し洗って着てもへたらない

→長い目で見れば結果ローコスト

 

 

ということが言えると思います。

 

もちろんナイロン糸でなく、強度で劣る綿糸で縫い合わせているので、

補強を当てている事情はありますが、天然素材へのこだわりが垣間見える

ディテールの裏返しであるといえます。

 

 

 

 

 

FilMelange(フィルメランジェ)特集 ~ DIZZY&DUOMO ~

(グリーンの方のタグ、見えちゃってますね...わざとじゃないですよ)

 

 

 

バインダー襟の縫い合わせ部分の比較ですが、グレーとグリーンの違いは

『ロックがけの幅と細かさ』になります。

 

 

裏地のロックが細かく丁寧に施されている分、表側に見える部分も

当然細かく均一になるので、上品かつエレガントな見た目になっていきます。

 

さらに上下2か所をチェーンがけしてるので、

単純な話、グリーンさんの2倍の強度になる縫製です。

 

 

 

とまぁ、全く興味が湧かない方には苦痛以外の何物でもない(..)

ノリなブログでしたが、

「良い素材使ってるんだから高いんですよー」

的な安易な説明に警鐘を鳴らす内容。

 

たまには硬派にもいける、と言うこともお見せしないといけませんので、

何かの参考にして頂ければと思っています。

 

 

 

しっかし、冷静に見てこれだけ凝った縫製であることを考えると

このDIZZY、非常にお買い得な様な気がします。

 

とりあえず特集の前の下レポートでした。

 

宜しくお願いします。

 

 

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