CIOCCA(チョッカ)
CIOCCA “salvapiede invisibile”
昨日・一昨日とクラフトフェアの開催も手伝い、
非常に賑やかだった5minutes。
ブログも更新出来ずに恐縮でございます...
この週末、日本で一番ボーダニアンの多かった松本。
普段はマイノリティな私ですが、この2日間だけは
マジョリティの一人と化しており、それはそれで居心地の悪さを
感じておりました、店内に4人もいると...
開放感のある監獄(?)とでも言う事ができるでしょう。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
さて、細かなご案内をせずにいたアイテムに、
改めてスポットライトを当ててご紹介させて頂く本日のブログ。
今回は「CIOCCA(チョッカ)」を取り上げます。
この手の“シューインソックス”なる代物、初めて接したのは
10数年前の事だと思いますが、目にした当時は目から鱗が出る位、
画期的な事のように記憶しています。
真夏のレザーシューズの着用時、ゼロ(素足)かフル(レギュラーのソックスを履く)
の選択肢しかありませんでしたので、
履いているんだけど素足に見えるというものは、
ソックス史上のエポックメイキング?と言ってもいい出来事でした。
そのくらい、渇望の上で登場したアイテムだったわけです。
その後、数多くの類似品が出たり見たりする訳なんですが、
このCIOCCA、なかなかに優れた点が多いものでしたので、
今一度詳しく取り上げていきます。
ホワイトの方が分かりやすいので、以後こちらで進めていきますが、
↑でご覧頂けます様に、部分的に『メッシュ編み』が施されています。
それほどの厚みがある代物ではありませんが、
ナイロン糸が使われる手前、長時間の着用による“ムレ”自体は
防ぎようがありません。
そこで指の股の上部をメッシュで仕上げ、
熱気を解放出来る仕様になっています。
それと爪先から上に来ますと、切替えというか接ぎの箇所が
水平に現れますが、本来は裏側にするところを、
わざと表側に出す様にしています。
一見すると
「これ裏返しじゃねぇ?縫製ミス?」
と思われそうですが、靴の中で足が泳ぐ=滑ってしまうのを軽減する為の
“引っ掛かりのため”のデザインで、
このような表裏を反転させた縫製にしてあります。
イタリアメイドらしからぬ?
気配りの効いたディテールのひとつだと言えます。
見る度に感心するするのが、『足に優しい縫製』の部分です。
こちらのCIOCCA、爪先から履き口にかけて均一な編み立てではなく、
押さえたいポイント=甲の部分をきつめのリブ編みにしています。
類似品なんかですと、円状の履き口全部にゴムを入れてありますが、
中にはゴムの締付け方が強すぎるものがあり、
長時間履いていると履き口に沿ってうっ血して、
異常に足がかゆくなったり痛くなることがありました。
その点、後方カカト側だけにゴムを当てて、
前方はリブ編みにした↑の構造ですと、
足に掛かる負担は相当に軽くなり、快適な素足ライフを送ることが
出来ている様に思います。
理に叶った仕様の2つ目です。
ただ、付けてあるゴムに関しては申し訳程度ということもあり、
履いて頂く靴の形やサイズによって、
脱げやすいということはあるようです。
僕なんかが言わせて頂きますと、この手のシューインソックス、
素足っぽく見せるためのカバーとしての認識ですし、
素足で履くことの弊害=ニオイや汚れを防止するためのカバーだと
割り切ったところもありますので、そこまでのフィット感は期待していません。
そのあたりは寛大な心とラフな精神で、
大目にみて頂くことをお伝えしておきます。
といった形でお送りしたCIOCCAのあれこれ、いかがでしたでしょうか?
「履いているんだけど素足のように見える」
のひと言で、本来であれば数十秒ほどで接客が終わってしまいそうな
アイテムですが、当店にお越し頂くと、
なぜかそれが数十分になってしまうという、
プライスからくる手軽さとは無縁なソックスになってしまいます(笑)。
なんですが、
『肌に直接触れるものにこそ、細心の注意を払う』
のは当然と言えば当然な話です。
現状、店内で最もリーズナブルなアイテムかと思いますが、
意外とタメになるウンチクに溢れたものです。
試しにひとつというのも良いですし、大人のマナーとしての
箱買い(?)も結構かと思います。
未見の方はぜひ一度、お試し頂ければと思います。
宜しくお願いします。