Dead Stock フランス軍ワークジャケット(セントジェームス・プロダクト)
先日少しだけご紹介していました、
「デッドストックのフランス軍ワークジャケット(カバーオール)、セントジェームス製」
をアップしました。
ひとことで言えば、珍品=レアアイテムであるのは間違いないでしょう。
ボーダーのニット・カットソーでお馴染みの「SAINT JAMES」が、
こんなの作っていましたという事実と、約50年も前に生産されて残っていた
グッドコンディションなデッドストックと言う点で、そうそうお目に掛かれない
アイテムかと思います。
素晴らしいですね、これは。
詳細に関しては商品ページも見て頂くとして、
補足事項を何点か挙げておきます。
①タグの表記が「St JAMES」となっていますが、
1970年に現在でも使われている
「”TRICOTS SAINT-JAMES”(トリコ セント-ジェームス)」
に改められます。
そういう関係から、Stの表記が見える点で製造年の表記が無くても、
1970年以前の生産であるのが確認出来ます。
②↑の画像に見られる
「VESTE DE TRAVAIL」
と言うフランス語ですが、意訳すると『作業着』ということになりまして、
製造したあと10個単位で梱包したときに使われていた、
ボール紙(クラフト紙?)に貼ってあります。
これにくるまって保管されていたわけです。
③製造元はSONORCO社という1939年創業のワークウェア会社で、
セントジェームスとこの会社の関係性は不明ですが、
推測するに、フランス軍と取引があるセントジェームスが
ジャケットの納入を依頼されたが生産ラインを持っていない、
そこでSONORCO社に生産を依頼、その後に軍のお墨付きをもらっている
セントジェームスのタグを付けて、納品したんではないかと睨んでいます。
④この段階で、本来付けられるべきタグ(96/72?)をどうも間違え、
88/76を付けてしまったためにお蔵入り⇒デッドストック化、
あるいは着丈表示はあっているので、
小さめのサイズが軍内で需要薄のためお蔵入り⇒デッドストック化
したのではないか、というのが個人的な見立てです。
ざっと見て気付いた点はこのくらいですが、もう少し詳しく調べてみまして、
改めた機会にご紹介出来ればと思っています。
デッドストックですので、本来でしたら何もせずにそのまま
(店頭分はアイロンでシワだけは伸ばしています)
が良いのでしょうが、サンプルの意味合いも込めまして、
洗濯ならびに乾燥機にかける、
念入りな「儀式」を行なったものもご用意しています。
商品ページで記したように、
ワンサイズ程度(タテ3cm・周囲(身幅一周)4cm)の縮みが出ました。
カツラギに近いコットン100%のツイル素材ですので、
もしかしたらもう少し縮んでいくかも知れません。
洗い方によってはSサイズ程度にまでなるような感じです。
チェーンステッチの縫製によるシボシボとした波打ち具合や、
着古した感のあるアタリや色抜け具合など、
ヴィンテージ感溢れる雰囲気になりました。
加工済みアイテムとして、これはこれで販売していきます
(後日アップします)。
真夏にこのようなアイテムをご紹介するのは躊躇いましたが、
季節感を吹き飛ばすような普遍的な魅力、
言い換えれば純度の高いワークウェアの持つ力強さというか、
オリジナルだけが持つブレない芯の強さみたいなものを、
感じて頂けるんじゃないかと思っていますので、
取り急ぎ御紹介致しました。
フレンチワークジャケットの持つ普遍性に、
セントジェームスが加わった意外性。
そのあたりを存分に堪能してみて下さい。
宜しくお願いします。