New Brand “HAWKWOOD MERCANTILE”
【New Brand】 HAWKWOOD MERCANTILE “Canoeist”
新しいブランド、「HAWKWOOD MERCANTILE(ホークウッド マーカンタイル)」をご紹介します。
いくらか前にチラッと触れて以来、消息不明?感を匂わせていたように思います。
投稿前にして面倒くささ(・・)にあふれたモノゆえ、それなりの覚悟が必要だったかと。
ようやく重い腰を上げることになります。
アウターの性格として冬とか春とかの季節モノでない見立てですので、
かえって2020年一発目の投稿で良かったかもしれません。
濃厚になりそうですが、以降お付き合いください。
カテゴリーページにあるように、テキスタイルデザイナーのリチャードさんが立ち上げた
ブランドになるHAWKWOOD MERCANTILE。(長いんで以下『ホークウッド』に略)
こんなものがあったんだ的、博物館所蔵クラス(!)のヴィンテージを元にして
復刻・再構築したウェアを手がけている。そういった気質のブランドです。
主にそのヴィンテージはミリタリー関係になるのですが、国内で再現するにも四苦八苦。
インドに自社工場を建てて資材・設備・技術を移動、なんとか製作にこぎつけたというのが
これまでの流れなんだとか。
ちなみに↑の商品を入れる収納袋も、ヴィンテージクロスをアップサイクルしたもの。
単独のエコバッグとしてご利用いただけます。
出典:National Army Museum
“カヌイスト”の背景をお伝えするべく、国立ミュージアムの力をお借りします。(興味ある方は→から)
SBSはイギリス海兵隊の特殊部隊ということで、ボート=小型の船(舟艇)を使って活動します。
とは言え偵察や極秘ミッションにボートのエンジン音はご法度。
そこで重用されたのが人力で操作・運搬ができる「カヌー」。
海やジャングルでの移動に必須な乗り物というわけです。
で↑のカヌーを漕ぐコマンド部隊のお召し物がコチラです。1950年前後の話。
オリジナルの迫力と来たら・・
とりあえず掲載誌の「The Vintage Showroom」の入手を急がないといけませんが。
オリジナルに敬意を表するんであれば、上からすっぽりかぶるスモック型が正しいんでしょう。
ただこればかりは皆さん経験あると思うのですが、
『前開きできないアウターって正直着づらいよね』は偽らざる事実。
着たり脱いだりの利便性を考慮すれば、やはり↑に軍配は上がるはずです。
まずは商品ページで画像とテキストを照らし合わせてみてください。
ちなみに襟元の小ポケットにはコンパス、背中はマップ・地図を入れていた模様。
後部側になる人が使いやすい(背中を台にして地図を見るとか)意図が
あったはずです。
あとフード先のツバ、しっかり芯を入れてキャップになるのには泣かされます。
過去に別注した記憶はほとんどありませんが、ここだけはわがまま言わせてもらいました。
ハンドウォーマー仕様になるよう、↑横入れポケットを追加。
手を入れたときの佇まいも考えた、譲れない仕様変更が叶ったことに。
このことがキリのよい『10個ポケット』につながりましたし、転覆したときの浮力
(前方にポケット多いのは水中から早く浮き上がって気道を確保の意)
も増すこともあり、きっと良い事ずくめ?なはず。結果オーライです。
よそのお店さんのオーダーは分かりませんが、
とりあえず“5minutesだけの限定モデル”ということで捉えておきましょう。
大量ポケットこそ男のロマン(一個づつ見ていくと時間が・・割愛)ですが、
もうひとつ押さえていただきたいのが生地になります。
泣く子も黙る“クラシック ハイクオリティファブリック=ベンタイル。それもイギリス製”でして。
ベンタイルと言えばワックスコットンと並ぶ『英国二大綿生地』です。
もともと軍機のパイロットが墜落(今日は水難案件ばかりで恐縮です・・)した際、
海に沈まないのを目的にした超高密度の素材。当時のミリタリースペック最上位なはず。
現在でも使われているだけで箔のつく、イギリス生まれのファブリックになります。
とは言えここ日本では本場の生地はあまり流通していません。だってお高いから・・
国内だとダイワボウさんがライセンス生産しているものがほとんどです。
でホークウッドさんがなぜ英国製ベンタイルを(気軽に)使えているのか。
冒頭でデザイナーのリチャードさんがテキスタイル(布地)に携わってきたことを
述べましたが、その博識ぶりからのコンサルタント業務→生地メーカーとパイプを構築、
小ロットでもええモンを用意できるという話です、確か。
ハイクオリティ・ハイプライスなベンタイルだけに留まらず、イールさんのサクラコートで
おなじみなホースクロス(馬布)を裏地に使って、とにかく風を通さない意気込み。
さらにそれが“袋縫い”という念の入れよう。見どころが多いと思います。
INDIAを墨消しして上からUKをプリント。これも隠れたお得ポイント?かもしれません。
UKブランドのサイズ表記に則った着用感のように思いますので、
Sサイズ=国内Mサイズ相当なイメージでしょうか。
↑フィッシャーマンセーターとの相性の良さを覚えつつ、オンタイムでも収まりそうな
気もしています。頃合いを見ながらコーディネイト例を増やす予定です。
長大になりました「HAWKWOOD MERCANTILE(ホークウッド マーカンタイル)」。
初回のカヌイストジャケット、いかがでしたでしょうか。
調べながらの投稿作成ということもあり要点をかいつまんだつもりではいますが、
『ヴィンテージミリタリーを基にしたユニークな存在』
がホークウッドさんの立ち位置なんだと思います。
SBS・10個ポケット・別注・ベンタイル等々キラーワードが渋滞(?)気味ですが、
ブランドや商品を深く知る手がかりになるとうれしい限りです。
あと蛇足で「〇〇界のロールスロイス」ってごくまれに聞きますが、
個人的には英国ブランドであったほうがしっくり来るのかと。“天然繊維”か・・
それでは宜しくお願いします。