Dead Stock “CANADIAN ARMY TRAINING SHOES”
Dead Stock “CANADIAN ARMY TRAINING SHOES”
デッドストックの「CANADIAN ARMY トレーニングシューズ」をご紹介します。
順番が逆になりましたが、昨日スタイリングページのほうで登場していたこともあり、
トップページあるいは該当ページからご覧頂けたであろう、こちらのアイテム。
今日は本編ということで、トレーナー単品にフォーカス。
時間も押し迫っていますので、以下とっとと進めていきます。
世にスニーカーは数あれども、こちらのミリタリースニーカー・トレーナーが
大きく違うのは、その匿名性=“アノニマス”さにあろうかと。
そのように感じています。
商品として流通させるモノでなく、戦地で使うモノでなく、
訓練用の供給品なのでなるたけ簡素に。
複雑な機能は必要とされない、ある種原始的なスニーカーそのもの。
スニーカーのトレンドも60年代までのキャンバス×ラバーから、
70年代以降ジョジョに現行のモノに近づいていくわけですが、
その流れはミリタリーのほうでも顕著になっていきます。
ただそこはテクノロジーの進化の宿命。
昨日まで作っていたものが一夜にして古くなるくらいのことは、
頻発するケースでして、一夜とは言わなくとも数年すれば
『あっそれ、今年一杯で終了なんで。』
が繰り返される、無情の最後通告。
カナダ軍のトレーニングシューズも、80年代半ばのわずかな間のみ
生産されていた、時代の徒花(あだばな)的薫りのするアイテムかも知れません。
哀愁を帯びたひとり言(一箇所誤字もあるようですが)はこの辺までにして、
ディテールを追っていきましょう。
初見の時、『ブ〇ックスのヴァンテージっぽいね』が浮かんだことから、
いわゆるレトロスニーカー、70年代の古式ゆかしきランニングシューズ感を
ご覧頂ける、カナディアントレーナー。
スエード(っつうよりヌバックですなコレ)×ナイロンメッシュのアッパーに、
トゥまで伸びたガム色のアウトソールとメッシュのシューレース程度の、
装飾性を廃した佇まいは、ストイックというかそっけないというか、
『シンプルの極み』を体現したかのようなヴィジュアルです。
ただカナダ軍の特徴がよく表れているような気がしてまして、
モノの作り的にはアメリカナイズされつつ、オリーブのワントーンという
カラーリングの絶妙さは、妙にヨーロッパナイズ。
フランスと言いたいところですが、個人的にはなんとなく
東欧感(?)を覚えています。
今回は運良くゴールデンサイズに当たる「US8&9」の2サイズをご用意できました。
US8=26cm、US9=27cmでサイズは表記していますが、
見た目以上に許容はあるかと思います。
プラス0.5cmくらいのゆとりはありそうです。
ナイロンメッシュで内側はスポンジ張りなだけに、甲高・幅広であっても
余裕を見て頂ける、ミリタリートレーナーらしい大らかなサイズなはずです。
ライニングを外してあることが、デッドストックの格をかえって高めるエピソードだと
私的には思っています。
商品ページにも書いてあるよう、国家の機密事項に関する情報漏洩を防ぐ
(コントラクトナンバーから製造元が割れるのを阻止)
見地から、廃盤扱いと言えども最後まで責任を持って対処するその姿勢、
その心意気にも価値ありだと。
いくら日の目を浴びずに保管されようとも、仲間は売らねぇッ!的、
カウンター下に逃亡犯を匿うバーのマスターに通じるようなものが、
うっすらにじみ出ているのでは?という感想を頂きました。
権力からの追走を逃れ、極東のかの地に届くことになるミラクル。
そのような(妄想込みの)バッググラウンドも、ミステリアスなスニーカーの
魅力を増すエピソードになるはずです。
“~ 5minutes Style ~ 「Dead Stock “CANADIAN ARMY TRAINING SHOES”」”
ボックス付きの状態でご用意したカナディアントレーナー。
私の知ったところだと、この手のミリタリースニーカーを忠実に再現したブランドが、
この春より立ち上がったようですが、そちらではこのカラーリングはなく、
ユーズドでごくまれに見かけるグレーが中心だったようにも。
冒頭にも述べた
“マーケティング要素を微塵も感じさせない、アノニマスデザインの極み”
が感じられるのが、コチラのスニーカーの魅力なはずです。
デッドストックのレアアイテムと見るか、人とカブらないユニークなアイテムと見るかは
それぞれあろうかと思います。
まぁその辺はシリアスに考えずにシンプルに。
どうぞご覧になってみてください。
宜しくお願いします。