SAINT JAMESの 「BINIC II」で面白いところが何点かありましたので、

ご紹介しておきます。

 

 

 

どうもこのブランドですと、「コットンのボーダーシャツ」のイメージが強く、

僕自身も数年前まではご多分にもれず、そんな印象を持ってました。

 

ただ会社の名前が“TRICOT SAINT JAMES（トリコ・セントジェームス）”

である点や、フランス軍にセーターを納品しているということあり、

↑のようなニット製品のラインナップが充実しているのには、

納得がいくところもあります。

 

 

さてそんな中でのBINIC IIなんですが、クラシックなディテールを盛り込んだ

良品＝グッドプロダクツだと思わせてしまう点がいくつか見られました。

 

一番の特色は左肩のショルダーボタンになるかと思いますが、このデザイン、

70～80年代のヨーロッパ古着のマリンセーターでたまに見かけたりしますが、

市場的にさほど流通しているものでもなく、一部の愛好家（私含む）では

絶滅危惧種的アイテムとして珍重されている感があります。

 

サイズ・デザインともどもに現代的にアレンジ

（昔のはパツパツ過ぎて着れなかった記憶が．．．）

されてますので、その辺りは非常に喜ばしいところです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

袖を通したあとに気付いたんですが、右肩裏に

FilMelangeよろしくタグがくっ付いてまして、

目を凝らして見ると妙なイラストが．．．

 

 

「ANTIMITE EULAN」をご存知の方がいらっしゃいましたら、

ぜひともご一報頂きたいのですが、推測するに

「防虫加工済み」か「虫食い要注意」

のような気がします、おそらく．．．

 

着る際はタグがごろごろ当たるかも知れませんので、

先に切り離しておいて頂くのがベターだとおもいますが、

いかにもインポートの商品らしい大味な印象のタグに、

フランスらしいエスプリを感じさせてもらえる（笑）

ディテールです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

相当久し振りに見た気がする、↑の“WOOLMARK”の下げ札。

 

 

WOOLMARK（ウールマーク）は、国際的組織の

ウールマークカンパニーさんの厳しい審査を経て認められた

メーカーが使えるライセンスでして、確かな品質のお墨付きを

持っているものです。

 

不純物が入ってない新毛（新しいというのが重要）が最低基準で、

ウールそのもの以外にも縫製が正しく行われているとか、

一定の強度があるとか、相当な審査をくぐり抜けた末に頂ける

ありがたいマークです。

 

 

いささか古臭い（？）印象のようにも思えますが、

「うちの品質に偽りなし！」の自信の表れであるのは

間違いありませんので、信頼に足り得るアイテムと言えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワンサイズしか用意しなかったのには理由がありまして、

こちらのBINIC II、ガンジーニット級の生地の厚みを持ちながら

ものすごい伸縮性があるからなんです。

 

 

普段Sサイズ気味な僕が着ても、

肩から二の腕にかけてはかなりフィットしますし、

Mサイズを着られるMさんにもちょうど良い。

 

この伸縮性を考えると、普段Lサイズ寄りでぴったりとした

着用感がお好みの方にもいけそうなくらい、

抜群のリブ編み（ゴム編み）で仕上げられています。

 

 

 

元々ガンジーセーターに共通するよう、

しっかりと目を詰まらせることで、防風性と気密性を高めて

体温を下げない意図が見えますし、何らかの拍子で

海に投げ出されても数分間は海上に浮くことが出来るという、

マリンセーターならではの機能性が見て取れます。

 

ガンジーセーターほどのクセが無いデザインも、

お勧め出来るポイントになるかと思います。

 

 

本国のサイトでもあるように、やはりシャツの上から被って頂くのがベストで、

この気密性の高さだと正直暑いと思わせられるかもしれませんので、

HonneteのシングルPコートと組み合わせで

充分冬を乗り切れるようにも思えます。

 

 

 

 

丈夫さと暖かさを兼ね備えたBINIC II。

軟弱なニットを寄せ付けない力強さが、このアイテムにはあると思います。

個人的に力強くお勧めさせて頂きます。

 

宜しくお願いします。