EEL スプリングシャツ
このブログをよくご覧頂いている方ですと、
「後日改めてご紹介します」=「ほとんど取り上げない」
と同義語である、ということを薄々気付かれているかと思います(...)。
そのうちのひとつとして↑の、『スプリングシャツ』が見つかりました。
今日の気候からするに、いささか遅きに失っした感は否めませんが、
「半袖のシャツ」という括りでいけば、ちょうど良い頃合いかと思いますので、
きちんとご紹介させて頂ければと思います。
既にアップから時間も経過していますし、
サイズ欠けもしていたりするのであれですが、店頭での評判も良く、
春夏シーズンにおけるEELのシャツを代表するアイテムだと言えます。
“袋縫い”・“7分袖”・“ボタン選びの巧みさ”
と、EELらしさが随所に見られるシャツですが、
こちらのシャツをユニークなものにしている
大きな要素のひとつに、
「テンセル」
の存在が挙げられます。
「レディースはまだしも、メンズでテンセルってのは珍しいね~」
というのが、最初に感じた個人的な印象でして、
自分の持つイメージだと、
『ツルっとした光沢があって、薄く滑らかで、
よくレディースのブラウス(?)で使われている素材』
といったものでした。
なんとなくですが、レディース寄りで使うものという感じで
覚えてしまっていたぐらいです。
そういった先入観が↑の感想につながるわけなんですが、
なかなかどうして。
妙な思い込みを見事に覆してくれたのが、
今回のスプリングシャツになる訳です。
テンセル単体でみるとその特性から、
レディース寄りなのかも知れませんが、
ハリとコシのある綿との混紡によって、
ちょっとした厚みが加わります。
更にオックスフォード地にしてあることで
ボリュームと凹凸が生まれるので、フェミニンな要素が薄まって
メンズのシャツらしい顔に落ち着きます。
おまけに、縮みにくかったりシワになりにくい特徴を持つのが
テンセルですので、風合いが変わらずにお召し頂けるのも
メリットです。
アーンド、袋縫いされた裏地にあたる白い生地ですが、
わずかながらもリネンが混紡されています。
このことで、発汗時のまとわりつくような
べとつき加減も緩和されますし、洗い込むことでリネン混による
“ふっくら感”が生じますので、表の見た目はそうそう変わらず、
裾周りや袖口の自然な吊れから来る
微妙な変化も楽しめるという、
なかなか味わい深いシャツだということが言えると思います。
パッと見のボタンとか、シャツ自体の形の面白さもそうなんですが、
ちょっと視点を変えてみると、
違った趣深さというか面白みがあったりします。
「洗ったり着込ん(穿き込む)だりして育てる楽しみは、
デニム以外にもあり」
ということを、よくよく体感頂けるシャツだと思いますので、
その辺も踏まえてじっくりとご覧頂ければと思います。
宜しくお願いします。