連載。~あずみ野かわら版 Vol.41~
「あずみ野かわら版」が発行されました。
正確に言うと明日発行なので、フライングでの報告になってしまいますが、
編集長が早速持参してくれたところを見ると、
大勢に影響はないかと思いますので、先にご紹介しときます。
今回はズバリ、『ベスト』ということでコラムを綴らせてもらいました。
子供の頃を思い返すと、ベストよりかはジャージを着る事の方が
プライオリティが高く、
“チョッキはお坊っちゃんが着るもの”
という(?)、とんでもない固定概念のもとに
育っていた節があります。
流石に今となってはそうは思いませんし、近年の暖冬傾向も手伝い、
屋外・屋内でもその利便性と機能性の高さから、
欠かす事の出来ないアイテムだと言えるようになっていると思います。
ダウンベストを始めとするスポーツものは別としまして、
お洒落着?として市民権を得たのは、
「ジレ」なる名称が耳に入る頃からだったように
私見では思っています。
フランス語が定着する事は喜ばしい事ですが(笑)、
ウエストコートが一般的にならないことが、
何だか不思議に思えてなりません。
と言いつつ、僕も普段はベストって言ってますが。
話が脱線しかけているので元に戻しますと、
今回はEELの「CHIC VEST」が念頭にありました。
以前のブログでも取り上げていましたが、
今シーズンのEELが提案するコーディネイトに、
これまた欠かせないアイテムとしてフィーチャーされていることが多い
アイテムです。
確かスタイルブックにも、↑のような組み合わせで掲載されていましたが、
ビッグチェックのパターンもインナーになることで見せる面積が狭まり、
程よいコントラストが楽しめたり、単品で着ても柄の強弱が弱いので、
全く派手に見えないというあたりも、
奥行きのあるコーディネイトに重宝するだろうと見ています。
あとディテール関連で言うと、↓あたりもポイントになっています。
本来ですと、外付けのパッチポケットですので、ポケットの縁にそって
ミシンをかけるってのが定石ですが、
CHIC VESTに関してはその縫製ではなく、
端を巻き込んで裏からミシンがけしてあるので、
表面はシームレスになります。
こうすることで自然なマチ幅が生まれて、
平面的な見え方から立体的な奥行きが出、
表情が豊かになるという構造です。
カバンの間仕切りの袋で見られるやり方です。
こういった蘊蓄は有益かは分かりませんが、
ニットベストとはまた違ったスタイルですので、
アウター・インナー双方でご利用頂ける点は、
暑いんだか寒いんだかよく分からない
今の時期からお使いしやすいと思います。
かわら版がてら、改めてじっくりとご覧頂ければと思います。
宜しくお願いします。