BOSTON PANTS
先日入荷しましたNEWアイテム、
EELのBOSTON PANTSをアップしています。
EELのアイテムの中でも、毎シーズン欠かさず作られる
定番アイテムが存在する訳なんですが、
シャツのホームパーティーに続き、ボトムスではこちらが
代表的なもののひとつになるかと思います。
オックスフォード生地のボタンダウンのシャツやチノパンといった、
いわゆる“ベーシック”なアイテムの場合ですと、
改めて作りましょうという際に、真っ当なものだと普通過ぎるし、
かと言って凝り過ぎてしまうと、半年後にはタンスの肥やし(古めの表現ですね)
になる恐れがあり、そのさじ加減が結構難しいのが付きものです。
そんな永遠の悩みへの答えが、
こちらのBOSTON PANTSになろうかと思います。
大きな特色のうちのひとつが、
「色を抜くのではなく“加える(着ける)”」
というやり方です。
色々な染色・加工方法があるので一概には言えませんが、
ピグメントを含む加工、いわゆる穿き古した感を出すダメージ加工ですが、
はっきりとした風合いを出せば出すほど、
生地そのものが劣化(弱る=やせる)するのが難点です
(イメージとしては、髪の毛をカッコ良くブリーチしたんだけど、
その後はパサパサの状態みたいな?)。
長く穿くにはそれじゃ本末転倒でしょ?ということで、
徐々に色を乗せていく方法をとっているのが、このBOSTON PANTS。
生地の頑丈さに加えて、何とも言えない絶妙な色加減
(再現には苦労させられましたよ...)で、
ご機嫌かつ素敵な風合いのチノパンが
出来上がったんじゃないかと言えそうです。
強烈な顔料染めだと、たいてい白いタグが
真っ青とか真っ黒になりますが、
↑のように元の状態が分かるあたりに、
こだわった着色の面影が見て取れると思います。
普段穿いているカジュアルパンツをご覧頂くとほとんどだと思いますが、
片側だけが折伏せ縫いで処理されているんじゃないかと思います。
こちらのBOSTON PANTS、両脇ともにやっちゃってます。
特に負荷の掛かる股部分がこの縫製でないと、
ちょっとした圧力だけで裂けてしまう恐れがありますので、
ボトムスの強度を見分ける意味でも、
重要なディテールだと言えます。
お手元にあるものはどうでしょうか?
といった具合に、EELが“10年定番”と呼ぶだけあって、
長く愛用頂ける要素が詰め込まれたチノパン。
このチノパンを5minutesのフィルターに通した結果が、
ご覧頂けるピンクという色になる訳なんですが、
その色合いに関するお話しは、また長くなりそうですので
改めて取り上げてみたいと思います。
「春夏~ボトムスのピンク~ 相互の影響下における興味深い考察」
といったレジュメをお送りする予定です。
すいません、嘘です。
普通に「明るい色合いのボトムスが好きな理由」ぐらいな
軽い感じにしますので、ご安心下さい...
宜しくお願いします。