New Brand “NOVESTA”
新しいブランド、「NOVESTA(ノヴェスタ)」をご紹介します。
いつもならタメにならない前説でスタートする当ブログ。
あー見えてもアレはアレで結構大変な小噺です、たいしたオチもあるわけじゃないし・・
当初はリピートアイテムを取り上げた際、気の利いた補足も思いつかないことから
苦肉の策としての与太話でしたが、本日はお題もお題、ホットなNEWブランドとくれば
ムダ話の類いは必要ないでしょう。
ということで早速本題に突入。
深淵なるノヴェスタワールドをお送りします。
“NOVEST HISTORY” (公式サイトより)
ブランドの成り立ちにつきましては、今年の2月から日本語版が公開されている
公式サイトをご覧頂くのをお奨めします。非常に流麗なサイトですので。
その内容を噛み砕いて、私のほうからの補足も。
昨年から取り扱い始めましたチェコ生まれの「FERN」というシューズブランド、
当店でも良い評判を頂けてます。
その際のブログ内でチラッと触れていたのが、“BATA”というトヨタ的メガブランドのお話。
世界で5億足以上売り上げている(・・)という、東欧靴業界のトップランナーです。
19世紀末から始まったブランドは、旧チェコスロバキア時代に各地に靴工場を作ります。
現在のスロバキア・パルチザンスケという町にも関連工場が建ちます。
で、1992年のチェコとスロバキアとの分離解体が成立。
スロバキア内に残った工場側で新たにスタートしたのがNOVESTA、そういうことになります。
この経緯から見えてくるのは、FERN/NOVESTAともに成り立ちは似通っている、
同族ブランドだということ。(そう考えると知名度が劣るFERNって実はスゴイのかも?)
ミステリアスブランドだと思われつつ、根っこでつながりあっていた双方。
なかなか興味深い接点でしたので、アイテム紹介前の豆知識として挙げておきました。
さらに雰囲気に浸りたい(?)方は、名作コミックの『MONSTER』をお読みください。
チェコつながりということでお薦めです。
NOVESTAと言うブランド、今年に入ってからギャルソンとのコラボや
リアムがご執心などのニュースで、各方面で話題を集めているのを
見かけた方もいらっしゃるかも知れません。
そのほとんどがアイコンになる“STAR MASTER”絡みという話は、ここでは置いときましょう・・
5minutesはインディーズなソロ活動、↑の「MARATHON」をフィーチャーしていきます。
商品ページで述べていますように、1988年のソウルオリンピック参加選手が履いていた
マラソンシューズをベースにした、アスリート色をじんわりと感じさせるモデル。
とは言ってもまんまの復刻ではなく、ストリート向けにアレンジしてある様子は、
言われなければマラソン感は弱いと思います。
ただ旧共産圏のお国柄を反映してのことでしょうか?
想像以上の丁寧な仕上がりに、正直感銘を受けています。
出自がランニングシューズということもあり、素足にピタッとフィットしやすい細身・薄型の
木型からなるMARATHON。私が感銘を受けたのは、その“ヒールカップ”からの姿でした。
え?なに?つり込みしてんのコレって言うくらいに、洋ナシ型に絞られたヒールの画↑。
プラス土踏まずにかけてもグッと絞ってあるので、『内側のアーチが持ち上げられて』安定。
ランニング(それもオリンピック向け)というのがフェイクでないのは、
そのフォルムから感じられるんじゃないかと思います(少なくとも私は)。
とにかくカカト~アキレス腱辺りのホールド感を重視した木型で、
一足ずつつり込んで作っている様子がうかがい知れます。
『内側のアーチが持ち上げられて』
一個前の段落で強調しといたのは、“中敷”にも秘密があるからでして。
取り外せる中敷の全体図は商品ページにも載せてますが、土踏まず部分のグリーンの物体、
↑横から見るとこんもりと隆起。足裏からもアーチを支えています。
地面を踏むときの反発力が強まって、不思議な踏み応えの良さを覚えること請け合い。
これがすこぶるキモティー、いやすこぶる気持ちよい履き心地につながっています。
『昨年デビューしたスロバキア発の2ブランドって、同じ工場使ってるのね』的な話や、
ベロア調に起毛した裏地&貼り合わせたラッセル地等々、
微に入り細を穿つトピックを更にお伝えしたいところですが、
ここまででお腹一杯も多いでしょうし、私も若干飽きつつある(・・)。
履いてる姿のほうが説得力はありますので、撮影途中からのスナップを。
サンド~オフのトーンで揃えたベージュに、ホワイトが差し色になるオールネイビーとの
2色にて、今回は選ばせてもらいました。
メイン画像が横向きな手前、メリハリの効いたベージュに関心が寄せられている傾向の中、
フェイバリットカラーのネイビーもフォーカス出来ればと思い、
明暗の分かりやすいラインナップになったかと思います。
今後のスタイリングご紹介で多発していく気はしますので、
まずはこんな感じからで進めていくことにします。
長々とお送りしてきましたNOVESTAのスニーカー、いかがでしたでしょうか。
以前からご用意しているトレーニングシューズがそうであるように(もちろん愛用中)、
昔からミリタリーに由来したスニーカーには目がなく、好んで履いてきました。
当時はジャーマントレーナーなども(裏ルートで入手したプーマ製のオリジナルだったな)。
現行のガチャガチャしたスニーカーたちにはない、軍モノらしいそっけなさ=アノニマス感に
惹かれているのは間違いないのですが、それ以上に履いている人が少ないレアさ、
街でカブらない点にも魅力を覚えたものです。
もちろんNOVESTAのMARATHONも、そういったコレクター心理をくすぐってはくれるのですが、
アスリートに愛された履き心地の良さを体感したり、ミニマルなヴィジュアルを眺めるにつけ、
ユニークな立ち位置のあるスニーカーだと思い始めました。
その辺りに“ヨーロッパの繊細さ・東欧の素朴さ”が表れているんじゃないかと。
既にご覧になっている方も多いようですが、今日の投稿も補足代わりのサイドテキストとして、
商品ページと合わせてご覧になってみてください。
この調子だとVol.2としてNOVESTA第2弾があるかも知れないし、ないかも知れない・・
淡い期待で様子を見てみましょう。
宜しくお願いします。