EEL “Touki Button no Shirts”
EELの「陶器釦のシャツ」をご紹介します。
『毎年ご用意している、恒例の』と、威勢よくお伝えしてみたものの、
大人の事情による不定期での取り揃えになっております、コチラのアイテム。
今シーズンは童心に返る(?)ことにします。
伝わりにくい例えはさておき、数あるEELのロングセラーの中でも、
オールシーズンでのラインナップは、実はこちらをおいて他にないとも
言われているので、久方振りにご用意した陶器釦のシャツ、
しっかりと見ていくことにしましょう。
EELのアイコン的ディテールとして定着している陶器釦。
↑の画像からリンクを飛ばしていますが、2010年からのリリースということで
どうやら間違いなさそうです。
シャツの顔になる陶器釦を軸に、毎シーズン生地・デザインが
ブラッシュアップされることになるのですが、
今回は私の中でもおや?といった気付き・驚きがあり、
めでたくオーダーに至った、そんな経緯だったのを思い出します。
詳細ページでも触れていますが、こちらのホワイトとサックス、
単に色違いでのご用意ではなく、それぞれ生地が異なります。
ホワイトはピンオックス、サックスはダンガリーということで、厚みと硬さに違いが。
ボタンは同じでも、ファブリックの違いで受ける印象も変わろうかと思います。
ということもあり、それぞれご用意したサイズにも違いをつけました。
この辺は吉と出るか凶と出るか、内心恐れも頂きつつ(・・)、
野郎はサックス・女性はホワイトという私の思い込みへの共感を、
皆さんにも感じて頂ければと思います。
お伝えしたブラッシュアップ部分などは、この辺りかと。
襟元&剣ボロのくるみボタンは継続しつつ、
斜め切りの胸ポケットやバックヨークのループ付きなどが更新されています。
個人的に感心しているのが、運針(ステッチ)の入れ方です。
襟に関してはサクラコートでお馴染み、“袋縫い”ということで
「コバステッチ」はありませんが、カフスやヨーク他も1mmで指定されています。
こうするとヴィジュアル的にドレスシャツ寄りの、クリーンでノーブルな
(ルーさん的横文字でスイマセン。。)
見た目につながる、そういった効果が出てきます。
フレンチフロント(前立てなし)なのも、平面的ですっきりとした感を強めています。
最終的には
『(棒読みで)コレ、カワイイデスヨネ』
と言う可能性も無きにしろ非ずですが、
“ボタンを際立たせるために余計な装飾はせず、運針にまで気を使う仕事っぷり”を、
訥々とお伝えするだろうと思います。
接客時、皆さんに?マークが浮かびましたら
即座にキーワードを出しますので、怯まずにお越しいただけますと幸いです。
陶器釦のシャツの良さは、ワンポイントの違いから来る、
ひそやかな主張=コントラストというのが、魅力なんだと思います。
『ボタンの色違いますねー』
『いや、実はね・・・』
といった会話になる(であろう)、アイキャッチの強さもポイントでしょう。
レイヤードに頼らず、シンプルに着ていただく事で、
より効果を発揮するなんてこともあるかも知れません。
ロングセラーかつベストセラーとして、長らく親しまれている陶器釦シリーズ。
その評判の高さを、ぜひ手にとって確かめてみてください。
宜しくお願いします。