FUJITO “1Tuck Easy Pants”
FUJITOの「1タック イージーパンツ」をご紹介します。
秋冬の新入荷ですが、これまでトップスが立て続いていましたので、
ボトムスのジャンルは久しくご無沙汰だったように思います。
実際、自分も“Thea&Acer”のデニムお二方ばかりということもあり、
他のモノに目が行っていなかったところもあるのですが、
これとそれとは話が別ということで、個人的にかなり心待ちにしていた、
待望感のあるボトムスが、今回のイージーパンツ。
その待望さの理由も踏まえて、以下ちょっと見ていきましょう。
こちらの1タック イージーパンツ、当店では初めてお目見えするわけですが、
本来でしたら春夏からご用意するはずだったため、
所謂『幻のアイテム』と化していた、曰く付きなモノでした。
今回は無事店頭に到着。
内心ほっと胸を撫で下ろしています。
イージーパンツは春夏でも別ブランドでご用意していましたが、
あまりのご好評ぶりに、秒速で旅立つ事態が勃発(実際は数週間ですが)。
手応えを感じざるを得ないジャンルでした。
味を占めて?のセカンドシリーズを色々物色していたさなか、
個人的に目がないフラノやツイードを思わせるボトムスということで
手が伸び、
『あっ?あの形のやつなのね、ハイやりま~す』
というデカい独り言を発していたのが、昨日のことのように思い出されます。
こちらのボトムスを語るには、
やはりその“シルエット”に触れないわけにはいきません。
はっきりとプリーツ(タック)を入れてルーズさを出した腰周りに、
しっかりと裾幅を絞ってテーパードをかけたシルエットは、
控えめなギャップが効いていて、クセの少ない印象です。
ここまではよくありがちなところですが、
個人的にはスラント(斜め)に切ったサイドポケットや
太めのスピンドルで締め上げるスタイルに加えて、
“ヒップポケット”の形も気に入っています。
味気ないスクエア型でなく、デニムに通じるペンタゴン型。
おまけにボタン付き。
これがあとあとになって効いてくるんです。
商品ページでは触れずじまいだった、お気に入りのディテールから。
↑でご覧頂けるジッパーのスライダーですが、
“セミオートマティック”式の仕様になります。
引き手を起こせば上げ下げ出来て、寝かしたままだとジッパーが開かない、
あの構造のやつですね。
日常生活で頻繁に、ソーシャルウィンドウのオープン化(?)に
遭遇するのは困りますが、保険を掛けておくには安心の機構です。
加えて引き手先の黒い部分はラバーということもあり、
つまみやすさとお得感を覚えました。
ヒップポケット真裏の四角い当て布は、丁寧な縫製の裏返しということで。
前半に注力しすぎて後半1行の説明になったこと、お許しください。。
昔からこういう縮絨された素材が好きなんですが、
特にボトムスで見かけると手に取ってしまうことが多かったような。
普段は物持ちの良さを自認している手前、比較的丁寧に洗っていますが、
この手のウールものは別ジャンルとしてカテゴライズ。
縮み上等・毛玉歓迎な姿勢で、家でガンガン洗っています。
皆さんには全くお勧めしませんが、目を詰まらせることで防風性を上げたり、
必要以上の風合いを生むための策として、気に留めておいて下さい。
デザイン的にはイージーパンツの類いになるものの、
生地や色のビジュアルから、グレーのスラックス風にも見えてくるのは、
着こなしの幅を広げるとあって、思い入れが深まっています。
今後、タックインするようなコーディネイトも出てくるかも知れませんが、
その際ヒップポケットが↑だと、5ポケットパンツもやんわり出てきそうですので、
何かの折には改めてご紹介する予定です。
FUJITOのラインナップでは準定番、
いや来年もやってるから定番として認められつつある、1タック イージーパンツ。
スウェットパンツの街ばきが市民権を得た今、
『ラクチンなんだけどスタイルよく』
というのが、これからのボトムス選びでのネクストステージなんだと。
なんだか取って付けたようなコピー?は置いとくとして、
新しい波は確実に来つつあるようです。
コレクションの中でも話題を集めていると、ちょいと小耳に挟みましたので
じっくりとご覧になってみてください。
宜しくお願いします。