LOLO “STITCHLESS B.D SHIRT”
LOLOの「ステッチ無し B.Dシャツ」をご紹介します。
雪降ったり雨模様が続いていたりと、いかんせん業務が滞りがちなところでしたが、
ようやく晴れ間が現れたということで撮影&アップを進めています。
なんやかんやで商品は届くわけでして、新しいモノでもご覧いただいて
息抜きにでもつなげていただければ。そんなことを思いながら作業進行中。
その成果はPCサイトのNEWSコーナーでご確認くださいませ。
夜間の洗濯が待っていますので、とっとと本題に入ります。
プルオーバーや比翼シャツといったスタンダードをご紹介してきましたLOLOさん。
ベーシック路線の評判はやはり手堅いというか予想通りというか。
ただ熱心なフォロワーさんからするとパンチの効いた?新作を見てみたいもの。
そこで今回白羽の矢が立ったのが↑ということになります。
LOLOさんに限らずどなたにも身近な存在と言えるボタンダウンシャツ。
パッと見はそんな風情だと思うのですが、今回意欲的な取り組みをしているとあり、
個人的に強く興味を覚えたことを思い出します。
『ステッチ無し』・・私も字面だけでは当初良く分かりませんでしたが、
目を凝らすと普段見かけているモノがやけに少ない。
↑の様子から皆さんも察していただけるんじゃないかと思います。
肩や脇などでは当たり前に目にするステッチ(“運針”でも可)がないのは、
ざっくり言えばTシャツと同じ縫い方と言えば伝わるでしょうか?
ワークシャツ風な武骨さが薄まりスマートでやわらかな印象につながる、そんな効果があるはずです。
これと似た切り口だとEELさんの『サクラシリーズ』(?)で目にする“袋縫い”があり、
総じて表面にパッカリング(縫い目のシワ・縫い縮み)が現れないので、
全体的にふっくらした“丸み”を狙ってるというのが私なりの見立て。
シリアスなボタンダウンとは趣きを異にする、着眼点の面白さがあります。
一番の推しディテールは「シャツの前立て」なので、理解が深まるよう紙で再現しときます。
今までの流れからして前立てにもステッチが見当たらないのですが、
じゃーどうやって生地を固定してんの?への回答が↑の図解。
4枚の生地をボタンホールのステッチのみ(!)で固定&貫通してある、
アイデアに感心すること請け合いなテクニックが今回の肝=要です。
なんとなく折り紙なんかを思い出させるやり方なのかと。
クレープ的?に生地を重ねる、かつ縫い目が少ないとなると隙間が生まれます。
洗濯するたびに生地の間に空気が入るので、ふくらみという“立体感”まで出るのは
私としても興味が尽きないポイントになりました。
それに合わせてポケットにマチ幅付けたのも、意欲的な創意工夫が見て取れます。
今回の春夏コレクションでは『ゆったり着る』というのが、よりはっきり出ていました。
よってこちらのボタンダウンシャツの着心地も定番モノに比べて大きめ。
今の気分をはっきり表した提案だと思います。
何の気兼ねなく一枚で羽織るのがデフォルトなんでしょうが、
ボタンや裾の作りからするとジャケットやブルゾン感覚でのアウター使い、
この感じを強くお薦めさせてもらいます。
お送りしてきましたLOLOの「ステッチ無し B.Dシャツ」、いかがでしょうか。
ボタンダウンシャツという大枠の中にあるアイテムですので、
派手なデザインや色の違いで訴えることはしていません。
なんですが目の付け所はユニークかつ、やっていることはかなり高度というギャップに
今回は心打たれました。
風合いが変わっていく様子も期待できるので、皆さんのエイジング報告もお待ちしています。
そういえば↑で着ているコム・アーチさんのTシャツ、onlineの見せ方が気になっていたので
撮り直してみました。そちらも合わせてご覧になってみてください。
それでは宜しくお願いします。