Le Sac Du Berger “Gibeciere”
Le Sac Du Berger “Gibeciere/Game Bag”
Le Sac du Bergerの「“GIBECIERE” ゲームバッグ」をご紹介します。
12年ぶりともなれば、ほぼ全ての方が謎ブランド案件と思われることでしょう。
ミステリアスすぎてアクセス急上昇?、最近の伸びに関心の高まりを覚えています。
アップしてから幾日か経ってしまったのは、ブログ作成が面倒くさそう・・ということもあり。
まぁいつかはやらなきゃいけませんので、重い腰を上げていきます。今回はさっさと本題に。
ブランドの一覧ページでル サックって何よ?的概略は述べています。
ここでは広く浅く情報を補足していきましょう。
1980年(一説には85年ともあるので80年代初頭)にスタートしたル サック デュ ベルジュ。
山間の村は牧畜が盛んで羊飼いも暮らしている土地柄です。
彼らが使っていた“シェパードバッグ”は18世紀に入っておおよそ今っぽいかたちに落ち着いたようですが、
それを現代に再現・アップデートしている由緒ある工房がル サックさんになります。
由緒あるというのは「EPV(無形文化財企業)」に認定されているからでして、
伝統的な遺産+技能を有している事実によるもの。フランス政府のお墨付きを得ている訳で。
10年前で1400社ほどなので、なかなか狭き門をくぐってきています。
我々の知るメジャーどころだとセントジェームスさんも取得しているそうです。
商品ページでお伝え切れてないところをいくつか。まずは革。
《フルグレインレザー》は天然のシボや凹凸を残す=自然な状態をキープしたもので、
表面に型押しプレスや脂を塗ったくっていない後加工なしの革を指します。すっぴん系?
光沢のない=マットな見てくれなんですが、皮→革になめす時に特殊なレシピを施します。
前段階でじんわり染み込ませてある脂分がコーティングにつながり、
結果防水加工になっているというやり口です。革の持つ機能性を活かしたナチュラルな加工。
ツヤがないことで武骨で重たそうに見える反面、表面の劣化やキズが目立たず
使えることもあり、経年してこそ本領発揮とも言えるフレンチレザー。
『漢は黙ってフルグレイン』(?)と怖い先輩も言ってましたので、ここはひとつ従っておきましょう。
何度見ても感心してしまう《根革》のレイヤー。世界最強の3ピース?
《ねかわ》は本体とショルダーストラップをつなぐ部位でして、バッグで一番負荷が掛かるところ。
の割には小さなパーツ1個で済ましているのがほとんどでしょう。
それが3つひとまとめですから、その強度たるや。
ル サックさんの面目躍如になる、シェパードバッグ由来のディテールがここにも。
この根革を筆頭に、長いこと使っていくと擦り切れたり割れたりしやすい箇所を
“パイピング”処理している点には泣かされます。上ブタや本体の縁・端っこなど。
商品ページ内でもチラッと触れてますが、疲弊しやすい部分を交換・縫い直しできる設計、
修理しながら使い続ける意図も込めた構造の裏返しです。親子2代、なんなら3代まで
引き継いで欲しい思いもあるはず。
この辺は某HやLVでも聞く話なので、社会に浸透している文化でもあるんでしょうね。
全くの余談ですが、自分の中ではいまだに世界最強の3ピースは「ポリス」だと思っています。一択。。
漢は黙ってなんて前述してますが、女性陣であっても違和感のないサイズです。
性別問わず手に取っていただきたいなと。本国のサイトだと一番小さな規格のようですし。
収納量に関しましては掲載画像にあるように、ペットボトルに財布、ファスナー付きの仕切りには
スマホやパスポート的なモノなど。タオルなども入る容量ですので、日々の細々したグッズを
まとめるには適したスペース具合かと思います。
EPVつながりでセントジェームスとのリンクコーデ?、存分にお楽しみくださいませ。
ざっくりですがLe Sac du Bergerの「“GIBECIERE” ゲームバッグ」をお伝えしました。
補足漏れに気づいたら後日加筆修正しときます。
前段にあるように、ル サックさんならシェパードバッグがブランドの顔と言いつつ、
デカイ・重い・高いが先行することもあり、手の届かない雲上バッグになっています。
(実際、代理店さんの展示会にはなかったし)
そうは言ってもオールレザーのバッグはファッションとして、“憧れ”感を覚えるものではなかろうかと。
日常的にもこのサイズ感のほうが出番も多いように思います。
長い空白期間を経て再会したル サック デュ ベルジュ。
ブランドのバックグラウンド&卓越したハンドクラフトの妙、この機会にぜひ触れてみてください。
宜しくお願いします。