FUJITO “Commando Sweater”
FUJITOの「コマンドセーター」をご紹介します。
すぐに思い出せるワードじゃないですね、《アグレット》って。
?な方も多そうですが、皆さんも毎日接しているはず。靴ヒモの先端に付いてる細長いアレ。
事の発端は先日入手したスニーカーだったのですが、サイズの選び方もあってか
靴ヒモの長さが気になります。自転車に乗ったらチェーンに巻き込まれるレベル、マラドーナ結ぶが出来そうな?
よって対症療法としてのDIYを敢行。短くカットした後に例のブツを久々使ってみることに。
世の中には金属製や専用のプラスチック製パイプがあるようですが、雑な我々に純正品は不要。
使うのは電線の保護で使う収縮チューブ、それで充分です。
切って差し込んで熱風当てればハイ終了。漢は黙ってエ〇パのチューブ(?)。
よく商品レビューで『ドライヤーの熱風だと縮まらない』なんてことを見ますが、
“ゼロ距離射撃”(?)であれば確実に収縮。ドライヤー先を隙間なく机に押し当てれば問題ありません。
ただ5秒以上続けるとドライヤーから火花が出ますので(・・)、周囲にはお気を付けください。。
前説が長くなったので、とっとと進めていくことにします。フジトさんのコマンドセーター。
今シーズンからのデビューになりますコチラ。事前の展示会でも好評ならびに
店頭でも反響を呼んでいるとあり、来シーズン以降も定番へと昇格。
話題を集めているお品になります。
ミリタリー感のある“畦編み”に、襟元にあしらわれた“ドローコード”が目を引くセーター。
こういうノリですと案外、フィッシャーマンセーターっぽさを連想されそうですが、
出自の違いやふんわりソフトな質感もあって、いささか印象を異にするモノ。
魅力その3で↑も挙げておきませんと。エルボーパッチならぬ、“エルボースイッチ”。
畦編みから長方形の天竺編みに切替えてあるのがミソ。
スエードが縫い合わせてあるよりかは、好感の持てるディテールだと思います。
元ネタになったのはロイヤルエアフォースが一瞬だけ採用していたセーターから。
私も実物のヴィンテージは未見で何とか画像を確認できただけなので、まぁレアな逸品がソース。
コードが革ヒモだったり(確か襟裏もレザーだった気が)、ヒジ当てがドリル生地だったりなお品は、
天然素材~化学繊維への過渡期の産物でしたが、現代だとトゥーマッチな遺物。
裾がぎゅーっと絞られたいかにもな軍モノセーターでもありましたし。
ブラッシュアップされたのは、生地やこまかなディテールだけではございません。
ゆったりしたシルエットも今の気分を反映しています。
私がMサイズを着ての↑なので、皆さんにおかれましてはもう少しすっきりした見え方に
なるよう思いますが、目をグッと詰めた編み地でないだけに流れるようなドレープ(ひだ)が
出やすいのも特徴です。着用感に限ればリッチでゴージャスな体かと。
シャツの上からかぶってorアウターを羽織っても、内外で緩衝しないやわらかな編み地。
これまでのフジトさんにはなかった提案に強く興味を覚えました。
ダスターコートをバサッと羽織るイメージが浮かんだのは、英国モノを愛する正しい姿勢。
あくまで雰囲気だと思いますので、深刻になり過ぎないよう次回のコーディネイトに反映できればと。
個人的に使っている抜群なコートも英国つながりで提案できるよう、上手く画策してみます。
さっくりお送りしてきましたFUJITOの「コマンドセーター」、いかがでしたでしょうか。
メンズのセーターで言いますと、シェットランドとかフィッシャーマン系を始めとする
『海っぽい』薫りがやんわり漂ってくるのが、冬の風物詩だと思います。
コマンドセーターは“空”からやってきたと言いつつ、我々がイメージする冬のセーター感を
満たしているのが、評判につながっているのかなぁというのが私なりの見立て。
シンプルな提案の中に潜むエッセンスみたいなものに触れていただけますと何よりです。
それでは宜しくお願いします。