EEL Products “Sazanka Coat”
EEL Productsの「サザンカコート」をご紹介します。
『買い物しようとホームセンターへ出かけたら♪、財布を忘れて(・・)不愉快なオノさん』
キレたのは閉店時間に間に合うかどうかの瀬戸際だったから。
ここで買いぞびれるのだけは避けたい、相手は我々の業種では必須のプチプチです。
クローズ2分前になんとか飛び込み、事なきを得ました。
ア〇クルで買えと皆は言いますが、ホームセンターやドラッグストア、
私にとってはレコード屋と並ぶアミューズメントパーク、明日への活力(?)かと。
なんでもアリのミクスチャースタイル、あぁいう統一感の乏しい雑な感じは見習いたいものです。
いい加減ヘビーアウターも紹介しとくべきということで、ラストに残されておりました
コチラに取り掛からせてもらいます。EEL Productsの「サザンカコート」。
今シーズンも良作をリリースしているEELさんにおきまして、
定番のオリオンコート&オーロラマンコートに次ぐムーブメントの柱に
指名された感のある↑のコート。
系統的にはオリオン(あるいはサクラコート)シリーズに入ってきそうですが、
オーロラマンが得意とする機能面(ここではアタッチメント)を盛り込んだとあって、
コレクションでもだいぶ力が入っていたように思います。
アタッチメントに関してはあまり触れず(・・お察しください)、
アイテムそのものにフォーカスを当てていきます。
数年前からのチェスターコートのトレンドを受けて、カジュアルなスタイリングにも◎、
オンオフ兼用でも違和感のなくなってきたのが、この手のドレス寄りアウター。
秋冬には必須のウェイトのあるウールメルトンは、ツイル的な織り柄が入ることで
高級感につながっているファブリック。
やすっちいメルトンに比べれば、かなり洗練されたイメージにつながります。
ネイビーやブラックの濃色を選ばなかったあたりも、私の思い描く
『洒落たフランス人』に通じるグレーなだけに、納得いくセレクトになったような。
個人的にはチェスターの持つイメージ(シリアスな紳士くささ)が昔から得意でなく、
ステンカラーのほうが汎用性の広い印象もあり、その手に親しんできました。
私に刷り込まれている『アウターは第一ボタンまで閉めて着る』には、
こちらでないとダメという事情もあったからかもしれません。今にして思うと。
仕立てに関しては、EELさんならではの高水準なクオリティーをご覧頂けます。
きちんとした“お台場”の仕上げやキュプラの裏地、袖裏のストライプを見ると、
あれ?これイタリアのテーラードもの?と思えてしまうくらい、古式ゆかしきテクニック。
とは言うものの、ここからのアレンジがEELさん足る所以。
全身で見る限りでの『ボリューム感』、各アイテムに共通するゆったりしたシルエットは
コートのほうでも健在ということで、サザンカの特徴を表わしています。
ワイド寄りなシルエットと言えども、ラグランスリーブにしてあることで
サイズ合ってないよーとはうらはらの、肩の落ちたヴィジュアルにはなりませんし、
ジャケットの上から羽織っても窮屈感はゼロ。
ストレスフリーな着心地は、オンオフどちらでも利用頻度が増す、
そんな印象を抱きました。
コートの良し悪しってなかなか自分では分かりませんが、
“後ろ姿”が全てを語ってくれるのは、洋の東西問わず言われているところかと。
生地のドレープ=流れる感じがよく表れている画↑、
次回のコーディネイトページに使われることでしょう。乞うご期待ください。
シンプルにバサッと羽織るのがまずは良いんでしょうが、
昔から好みの(レトロ)スポーツものをミックス、上手いこといけば良いのですが。
秋冬コレクションの最重要アウター(5minutes認定)になるサザンカコート、
いかがでしたでしょうか。
奇をてらわないシンプルなデザインが特徴なだけに、長い目で愛用頂ける要素は
充分に備えているというのは確信が持てる気がしています。
“全部閉め・襟元だけ開ける・留めずに着る”3WAYタイプなのは、
「チンガード」付きのデザインもあってのこと。
EELフォロワーに馴染み深い襟周りも、気に入って頂けるはずです。
本格的なテーラードコートらしく楽しむもよし、
カジュアルな着こなしの中でユルくラフに楽しむもよしと、
EELらしさにあふれた今季の自信作になります。
ちょいちょい差し込みだしたスタイリング例などもご参考ください。
宜しくお願いします。