「PATRICK」のおさらい。

2010.12.12 / アイテム

FilMelange 「PATRICK」リバーシブル ジップブルゾン(グリーン/メランジェ)

 

 

 

ここ最近、店頭でこのアイテムを語る機会が多いですので、

皆さんにもほんの少し知って頂ければと思います。

 

 

 

前回のブログ(←これもこれで密度濃い気もしますが)で、

ほんの少し触れさせて頂いてましたが、

首尾よくブログをご覧頂いてお越し頂き店頭で確認頂く方に、

尋常ならざるテンション(?)の高さで熱っぽく語ってしまっている

PATRICK。

 

 

今シーズンの展開アイテムの中でも、素材面はさておき、

商品を仕上げるまでのテクニック面ではナンバーワンだと、

勝手ながら思っていますので、常軌を逸しがちな説明に

なってしまうのは仕方ありません。

 

今回はそんな“企業秘密”に当たる部分

(ただ実際の現場は僕も見てないので、説明を受けた限りですが)

に触れておきます。

 

 

 

↑が生地の裏表の比較ですが、インレイ編み(inlaid knit)という

ちょっと変わった組織でして、

印象としては裏毛素材のようにも見えるものです。

 

 

表裏に綿糸同士を使う場合に比べ、ウール×綿の組み合わせなので、

起毛感が異なるようになるそうです。

 

輪っか(ループ)のような組織が特徴です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、ここからは大変手間の掛かっているところだそうなんですが、

商品が出来上がッたのを受けて、さぁ仕上げの段階ということで

↑のようなことをするそうです。

 

 

あくまでイメージなので加工技術の真相は分かりませんが、

フラットシーマで縫った縫製部分に、特殊な針を使って

その上を引っ掻いて(!!)、糸が見えないようにしています。

 

それも手作業(!!)だそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何もしないと、こういうことですね↑。

 

 

どれだけの時間が掛かるかは失念してしまいましたが、

ほんの数分でホイっと出来上がる代物ではなく、

職人さんが一個一個手を加えた、ある種工芸品製作のような

意味合いのある作業というのが、

話を聞く限りうかがい知ることが出来ます。

 

もし自分でやってみろと言われたら、その作業の細かさに

速攻でさじを投げるであろう(絶対言われないと思いますが)、

気の遠くなるようなテクニックです。

 

 

実際この作業を行う効果として、

「糸が露出していることによる、引っかかりを防ぐ」とか、

「わざわざ毛羽正せることで、よりフラットな面に出来る」、

以外のメリットが僕には探せませんでしたが、

とにもかくにもあまり見かける事の出来ない

ディテールであるのは確かです。

 

 

 

 

個人的にPATRICKをお勧めするのは、リバーシブルで着ることが出来る

一挙両得感もそうなんですが、職人さんが丹念に毛羽正してくれたことへの、

敬意みたいなものも感じているからです。

大袈裟に言うと、“汗と涙の結晶”みたいな。

 

そんなに一生懸命作っているのを勧めない訳にはいかないでしょうという、

勝手な使命感を持っていたりします。

 

 

若干冷静な方からすると、イタい(?)御仁であるのは否めませんが、

テクニック面も抜群だしファブリック面も秀逸なこちらのPATRICK。

 

心地良くだまされたと思って(笑)、じっくりとご覧頂ければと思います。

 

 

 

こんなにも強くお勧めするアイテムが、

『今ならなんと送料・代引手数料¥0でお手元に!』と、

軽々しく言ってしまうのは躊躇われますが、

ひとつのきっかけにはなるかも知れませんので、ご参考までに。

 

宜しくお願いします。

 

 

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