FLISTFIA “Zip Up Parker”
FLISTFIAの「ジップアップ パーカ」をご紹介します。
店は別としましても、屋外は秋めいているように感じましたので、
ひとまずお先にツイードのジャケットを着て出勤。
半袖姿で自転車を駆る人々とすれ違っても、そ知らぬ顔です。
不穏な視線を投げ掛けられても、体がウールを欲しているのは事実。
私はだいぶ寒く感じていますが、世間はどうなんでしょうか?
さすがにツイードまでと言わないものの、長袖のシャツあるいは
ハオリものを着てもおかしくない、いやむしろ必須の頃になりました。
出し惜しみ無用のご紹介、本日はスウェットパーカを取り上げます。
前々回のパイピングカーディガン、前回のリラックスパンツとご紹介してきたフリストフィア。
当店でのファーストシーズンということもあり、お披露目的な意も込めて、
ロングセラーアイテムを中心にご用意しています。
長く愛されている秘訣を、私も探りながら連日お伝えしています。
今回のジップアップパーカに関しても、先の2アイテムと並ぶ定番アイテム。
以下こまかく見ていきましょう。
やわらかな裏毛生地というのは、↑の画像からもお察し頂けるところでして、
外側は度詰めでカリッと、中はふんわりとしたフランスパン的質感で
ご好評のジップアップパーカ。
加えてデザイン面で大きな特徴なのが↑“フード”。ここに尽きるでしょう。
分かりやすくアゴまでジップを上げていますが、
首周りを覆うフードのパターン=収まりの良さ、これは特質すべき秀逸なポイント。
寒くなった折には『ネックウォーマー』感覚で楽しめる、その点もユニークです。
首周り・口径をシャープにしていることもあり、
後ろ姿でもフードの角が出ない=ボリューム感を抑えてあるのも好印象。
過度なアメカジさやスポーティを感じさせない辺り、私も気に入っています。
霜降りスウェットのジッパーが、シルバーというデフォルトに一石を投じる
“ブラックジッパー”の存在。魅力が増す重要なディテール。
私のノリだとどうも大げさでシリアスな流れに持ってきがちですが(・・)、
ヴィジュアル面でも間延びせず、グッと引き締まる効果もあるはずです。
黒塗装されたWALDESジッパー、洗濯や着用を繰り返すことで
少しづつペインティングがはがれていきます。
“ジッパーの経年変化”という発想はなかっただけに、
非常に興味深いアイデアとして掲載しときます。
私にはこう見えたんです、『やけに親近感を覚えるポケットだな・・』と。
五角形の独立式パッチポケット、当店との親和性の高さを物語るディテール。
個人的な意見ですが、マフポケットに物を入れたり手を入れたりすることは
さほどないので、大きさや容量は求めていません。かえって小さいほどよろし。
控えめな提案に、益々共感を覚えました。
十数年以上、自分の着るジップパーカ選びで妥協しないポイント、
『ダブルジップか否か』。
これに関しての個人的考察。
身長はさておき、体格つきにも関わらず現れる↑のような事象、
裾リブに身頃が覆いかぶさる見え方、これが自分にはダメでした。
節制してるのに腹が出たみたいな感じ(?)、どうにも解せないヴィジュアル。
なら開けて着れば良いでしょ?となるのですが、
寒がりな自分としてはその選択肢も選びにくい、伸びるのも嫌だし・・
注文の多い偏屈野郎が行き着いた先、それが“ダブルジップ”でした。
ジッパーの裾は数センチ開けるのはデフォルト、
スタイリングによってはガっと思い切って開けるのが、私なりの着こなし方。
こうすることで、ジップにクセが付くことでのたわみ(歪み)も予防出来るので、
長く愛用するためのひと工夫だったりもするのですが。
よって私物のスウェットパーカも、10数年選手でございます。
今季からご用意しているフリストフィアで、息の長いラインナップになる
着まわしやすさで重宝するのは、フルジップという事実のある反面、
どんなモノを選んでよいやら判断に迷うのも、正直な心情でしょう。
私も決定打になり得るモノに出会えず、ずいぶんと経っておりました。
そんな閉塞感を打破するタイミングで出会えたのが、今回のスウェットパーカ。
思い当たるフシをクリアしている出来映えに、素直にグッと来ています。
明日からのアウターとしてはもちろんのこと、シルエット的には
今後のインナーにも最適な一枚。
フリストフィアの自信作、どうぞご覧になってみてください。
宜しくお願いします。