Style&Cordinate Vol.30
“Style&Cordinate Vol.30”
その穿き心地の良さとは違い、ルックスを含めたイメージから、
“部屋着”的なものに捉えがちなアイテムの代表選手に挙げられる、
「スウェットパンツ」。
なかなか難易度が高い向きがあるかも知れませんが、
逆に言えばアイテムそのものの選び方や組み合わせによって、
広がりのあるコーディネイトの可能性を秘めているとも言えそうです。
そこであまり突飛な感じを受けないよう、
クラシック~スポーティ~辺りを踏まえたコーディネイトを
実践してみました。
ポイントとしては、「アウターのレングス(着丈)」と言ったところでしょうか。
Gloverallのダッフルコートのような、
スリークォーター丈のアウターを羽織って頂くと、
ボトムスが見える面積が狭まりますので、
よくあるスウェットパンツ然とした雰囲気が弱まります。
特に目の詰まった分厚さが持ち味のボトムスですので、
上下での素材感の厚みの差も少なく、
意外とバランスが取りやすかったのは新たな発見でした。
ボトムスがネップ入りのパンツと来れば、襟元にも同じように
ネップ入りのストールを組み合わせる。
素材感によるアンサンブルを楽しめる気配りです。
足元も安定感のあるブーツを選んで、
ボトムスのイージーウェア的要素を払拭。
ニットキャップではなくハットの選択で、落ち着いた印象を保っています。
ヴィヴィッドなカラーリングを控えた分、
コート&ベストでのメルトン生地同士によるレイヤードや、
ウールの起毛感や暖か味を味わえるボーダーニットなど、
冬らしさを覚える素材のアイテムを、効果的に取り入れてみたつもりです。
今回、メインとなったFilMelangeの「VICHY」。
通常想像される裏毛のスウェットパンツですと、そこまでの頑丈さや
厚み・強度といった類いに優れている印象は少ないかと思いますが、
こちらのVICHY、生地の厚みや重さだけで比較すると、
私見な限り、LE LABOUREURのワークパンツを超えている様に思います。
それなのに肌に当たる部分のなめらかさと来たら...
至福な限りです。
スウェットパンツに馴染みの少ない方はもちろんのこと、
丈夫なタイプに遭遇されたことの無い方、ストレスなく穿けるボトムスを
お探しの方に至るまで、広範囲でご要望に添えられるものかと思います。
「デニムを育てる」ならぬ、「スウェットを育てる」ことを楽しめるのが、
このVICHYの様な気がしています。
【TOPS】・Gloverall(グローバーオール)ダッフルコート(チャコールグレー)
【TOPS】・EEL(イール)CHIC VEST(チェック)
【TOPS】・SAINT JAMES (セント ジェームス)ボーダーニット(グレー×ミックスマリン)
【BOTTOMS】・FilMelange(フィルメランジェ)「VICHY」スウェットパンツ(メランジェ/グレー)
【SHOES】・Fracap(フラカップ)トレッキングブーツ(ブラック)
【ACCESSORY】・MANIERA (マニエラ) アンゴラ ジャガードハット(ブラック)
【ACCESSORY】・JOHN SCOTT(ジョン スコット)ネップツイード ヘリンボーンストール「PHEASANT」