New Brand “ACLIMATISE”
ACLIMATISE Waterproof Jacket “OSPREY”
新しいブランド、「ACLIMATISE(アクライマタイズ)」をご紹介します。
当店内でもすっかり定着しました『謎ブランド』なる言葉。
一体コレは・・?な知的好奇心をくすぐるあたりはもちろんですし、
私を含む世に広まっていないモノこそ最高なりな気質(コレクター?偏屈?)に訴えかける、
いかに知らないブランドを愛でるかを競い合うのが、5minutesマナーなのかも知れません。。
シーズンに数回ご紹介するのがもはやノルマになりつつありますが、
(これがもうホントに大変なんですよ・・)
大変なのは毎度おなじみノー インフォメーション・日本語情報の少なさから。
今回のアクライマタイズに関しては、日本向けのマニュアル(取説)翻訳をやりきった感があります。
オレ、もう別の職業のような・・
ブランドの概要と商品ページを補足、以下で追っていきましょう。
ブランドの概略については↑でまとめてあります。
テクニカルファブリック(それに次ぐウェアも含めて)のほとんどがアジア生産で占められている中、
“ヨーロッパ発のハイスペック生地をふたたび”な気概でスタートしたAPT FABRICS社。
会社自体は2000年代からなので若いところかもしれませんが、この道40年を超える
技術者の方がスタートアップさせたこともあり、圧倒的なノウハウを持っていました。
彼らが商標を持つ生地で“Tornado”と“Tempest”ってのがあるそうですが、
特に後者は品質テスト(↑マイナス50℃の南極のくだり)をクリアした、量産型ハイパフォーマンス ファブリック。
その噂を聞きつけたアウトドアメーカーと公的機関が、こぞって生地をオーダーしているそうです。
イングランドとウェールズの警察・スコットランドヤード(ロンドン警視庁っすね)のジャケット、
アイルランドの救急隊員のウェア・そして某サンダースでもおなじみMOD(イギリス国防省)…etc
ミリタリーやセキュリティーだと、漏れてはマズイ機密な事柄もありますので
国内調達で済ませられるのがベター。
“UKにおける防水生地のトップランナー”
そう捉えていただいても良いのではないでしょうか。
アウターシェルの機能というか性能は、文字だけだと何とも分かりづらいので、
先方から画像を借ります。日本で周知させるための措置、UKから多めに見てやってください。
防水・防風は何となく想像つくかと思います。
その要になってくるのが黄色で網掛けしたところ=Aluminium breathable membrane。
通気性のある“アルミのフィルム”が挟んで(貼って)ある。これが重要なポイントです。
外からの進入はシャットアウト、でもって体温を下げないよう放熱はリターン。
蒸れにつながる発汗(perspiration)は放出されていく透湿防水素材。
耐水圧などの数値は確認できなかったんであれですが、某ゴアテックスらに通じる
ハイパフォーマンス生地というのは、おおむね間違いなさそうです。
この辺もアウトドアスペックとして取り上げておければなと。
縫い目全部に“DWR(耐久撥水)テープ”を貼ってある証拠の拡大図。
分かりやすいか?なので色飛ばしてもみましたが、どうでしょうかね・・
DWR=Durable water repellentということで、丈夫で水を弾いてくれるわけなんですが、
縫製面=継ぎ目にテープを裏貼りして浸み込む水気もシャットアウト。
気配り上手なテクニックとして別途上げさせてもらいました。
テープそのものは目視できないので、目を凝らしたり指先で確認することになります。
ポケットの止水ファスナーと帯電処理された裏地も必見ですので、
その辺りもお見逃しのないように。
ディテール全部追っかけると朝を迎えそうなので(・・)、最後“ヘルメットフード”だけ。
↑で何となくお分かりいただけるように、フードのツバ先には折り曲げできるワイヤーが入っています。
これがあることで3つのドローコードを引っ張るとキャップのツバのようになるので、
前横方面の視認性を確保。
と同時に雨粒が顔にかからない“庇(ひさし)”の役割も持たせた、興味深い構造です。
ニット帽やベースボールキャップの上から、あるいは直に頭の上にかぶせていただき、
ジャーっと引っ張ってフィットさせていく様子・・ちょっと面白い。
フード姿のヴィジュアルとそこに至るアクションは、皆さんも共感いただけそうなところだと
私は思うのですが。
機能面はこのくらいにして、全体のシルエットやサイズについての感想。
オスプレイのオーダーに至った何割かはコレだったからかも知れません。
後ろ裾のがやんわり長い“フィッシュテール”の形状から。
ブリティッシュ好きなら避けて通れないアイテムと言えばそう、モッズコート。
後ろが長くないと嫌だ(?)が私には染み付いている。
そういう姿勢が後ろ姿からにじんで見えるような。
まぁ元々このジャケット、サイクリングシーンも見越していたこともあっての
後ろが長いフォルムですが(搭乗時に腕が突っ張らない“曲げた腕”も必見)、
防風や防水の観点なら長いに越したことはありません。
アウトドアアイテムでもそこかしこに漂うUKフレーバー。
こちらも魅力増につながるのではと思っています。
サイズはUKのS・M・Lに準じますので、国内に置き換えればハーフ~ワンサイズほど大きめ、
な理解で良さそうです。
サイズが変わっても着丈・袖丈が全て共通というUKクオリティ。。
これ絶対デカイ人のほうがトクだよね・・と一瞬思いかけましたが、
裾のドローコードや袖口のストラップでいくらでも調整できることを会得。
↑のようなアレンジで2WAYな着こなし方を提案します。
お好みや着用シーンに合わせた長さの切り替え、ご参考までに。
長々とお送りしてきましたNewブランドの「ACLIMATISE(アクライマタイズ)」。
ブランドのアイコンになるのが今回のオスプレイ、
(もう名前からしてとにかく強そう。本来は魚をハントするタカですけど)
今日の投稿と商品ページをブラウザ2つ開けでご覧いただき、理解を深めてみてください。
取り立てて季節モノになるジャケットではありませんので、オールシーズンでお使いいただけます。
通勤他の移動時にお勧めですし、ウィンタースポーツや海とか山のアクティブレジャーにも
重宝するのではないでしょうか。
ある方に言われた『ポスト マウンテンパーカ』な見立て、
感心というか非常に納得させられたワードだったので、こちらも追記しておきます。
個人的には『スコットランドヤードと同クオリティのジャケットか・・ゴクリ』な
偏った期待感を覚えつつ、UKカルチャーの側面からも訴えるものがあるように思うACLIMATISE。
国内で扱われているのもかなり少数なようなので、ここまでの投稿が参考になれば何よりです。
それでは宜しくお願いします。