“French Army Tool Bag”
久方振りのヴィンテージ。
「フランス軍 キャンバス×レザー ツールバッグ」をご紹介します。
何年かやってますと、当店の気質を知る方々から、
タレコミ(?)的な情報が入ってきます。
勝手ながら“優秀なブレーン”だと、私は認定してしまっていますが、
各ジャンルに精通しているスペシャリストの方の推薦で
(強引に送られた感はありますが)
ご用意させて頂いたのが、今回のヴィンテージアイテムです。
↑や商品ページでご覧頂けます様に、ペンチやハンマー、ドライバーといった
類いを収納する、『工具箱』の用途で1950年代当時使用されていたもの。
“ハコ”と記載させて頂いたのは私個人の見立てからですが、
通勤や通学で利用するショルダーバッグやブリーフバッグとしてではなく、
あくまでガレージやトランク内で工具をしまって置くボックスというのが
相応しいのではと思うからです。
重量・強度ともに当時の基準に従って作られているとあり、
現代の我々が求めるライト・ソフト・スムースといった考えとは対極に位置する、
“ヘビー・ハード・ラフ”を表したリアルヴィンテージ。
以下、少しづつ見ていきましょう。
外観からして威風堂々・質実剛健な体を醸し出す、リアルサープラス。
この時代特有の肉厚なハードキャンバスに、
締め上げる・固定するといったバンドとして、様々な場面で流用していた
硬いレザーを組み合わせています。
底面の4隅はスチールをリベット留めしてまして、
このあたりがボックス感を強めているように思います。
この手のツールバッグですと、ハンドルやストラップがオールキャンバスのものも
ありますが、そちらは後期とのことで、レザー使いのシリーズが
より時代をさかのぼったもののようです。
なかなかの重量の要因になっているのが、↑のボード。
底面~背面にかけてL字に成型した部分と、
側面に高さ4cmほどのボードとでつなぎ合わせた、
このボックスの肝になるディテールです。
金属の工具でキャンバスを破らないためのものですが、
一説によると襲撃時の銃弾から身を守る“盾”としての側面もあったとか。
真偽のほどは不明ですが、そう思わせなくもない頑強さも、
無骨さを物語るエピソードかも知れません。
サイズに関しては↑でご覧頂ける様に、巨大なものではありません。
私が持ってこの程度ですので、恐れることもなかろうかと。
ただそれなりに重量はありますので、やはりデイリーというよりかは、
DIYシーンでのご利用などが相応しいように思います。
トップの画像と被りますが、基本的には工具箱でのご利用が
イメージしやすいかと思います。
↑のようにドライバーの類いを差し込めば、プラスやマイナス・長さなどが
一目瞭然で、すぐ取り出しやすいあたりは、アナログな機能美を感じさせます。
今回は道具を収納する用途で話を進めていますが、
別の視点で捉えなおせばこのツールバッグ、面白い使い方も出来そうです。
例えば鉢植えなどのプランターを入れるガーデニンググッズとしてとか、
レザーホルダーにドライフラワーを一輪挿して、
インテリア向けにアレンジして頂くのも良さそうです。
戦場に花を。
その辺はこちらのアイテムとも共通する気がします。
ここまでお送りしたヴィンテージアイテム、いかがでしたでしょうか?
あくまでツールバッグとして利用されていた側面から、
道具を入れるためのものとしてお伝えしましたが、さにあらず。
電動工具などを収める筐体としてや、旧車バイクのサイドバッグとして
取り付けるというのもお勧めです。
もちろん趣のあるオブジェとして、
単体で室内に彩りを加えて頂くのにも適しています。
皆さんそれぞれが思い描くライフスタイルに、ひと品のヴィンテージ。
何かのきっかけにして頂ければと思います。