ARAN “POBC OX”
ARANの「“POBC” プルオーバーバンドカラーシャツ」をご紹介します。
落ち着いて投稿が出来ず恐縮です。まぁまぁ繁忙期でありまして・・
主立っては商品アップに絡んでせこせこ動いていますので、その成果は「NEW ARRIVAL」を
チェックいただければと。
筆が進まないのは濃厚アイテムが控えているためでもあるのですが、
本日のお題がその第1弾になるかもしれません。
まぁご用意しているブツはだいたい濃ゆい、そんなことは今に始まってませんし・・
今宵も以降お付き合いください。
それではアランさんのPOBCを見ていきます。
コアなアランさんファンなら、『あぁコレコレ』と頷かれそうなコチラのシャツ。
ラインナップされているシャツ勢におきまして、最古参(確か・・)だったかと思います。
ロングセールスを続けるお品、ようやくお店に並ぶことになりました。
最初にPOBCの字面を見たとき、『こんな型番の軍モノ、記憶がないな・・』と思った矢先、
PullOver Band Collar Shirtsの略語だと得心したのが懐かしくあります。
ネーミングと画像からして、イメージにギャップがなさそうな見てくれであることから、
説明もその限りでいいだろうと思う反面、気付いてしまったところが多くあるわけで・・
ホワイトだとステッチ関連は分かりにくいため、ブラックで話を進めていきます。
商品説明テキスト内で現れる箇条書き1&2。《折り伏せ縫い》・《運針の細かさ》は
↑あたりで察していただけることでしょう。
ドレスシャツ作りも担っている工場で製作されているため、そこでの縫製テクニックが転用されているのが
アランさんのお品です。
上記2つのメリットは、着用時のストレス軽減や洗い縮みによる“パッカリング抑制”(縫い合わせ部分のシワ)が
挙げられますので、その辺は入手後にチェックいただけますでしょうか。
《コバステッチ》や《ボタンの根巻き》は証拠画像?があるので割愛。
撮影し忘れていた箇所・・を補足していきます。まずは“折り幅が徐々に細く”の図。
フレンチポインターで表しましたが、アームホールの頂点=袖山から始まる生地の重なりが、
脇に向かって細くなります。久々にこのディテール見た・・
縫い合わせ部分の重なり=“かさ張り”を軽減することで、特にジャケット着用時の不快感、
脇だまり?の解消を意図していたやり方だったはず。
オーダーシャツ界隈でも少なくなった仕立て、愛でるべきポイントだと思います。
ポインターを乱発した雑な図・・どうかご容赦のほどを。
《4本!のプリーツ”》の正体はコチラ。
通常なら1~2本が相場のカフス上のプリーツ。それが倍以上ですから珍しいかと。
これを上回るシャツが当店に存在しますが(意外とすごいんですよラブルールさん)、
袖先の口径がめちゃめちゃ細い・狭いものならまだしも、レギュラーの作りでこのプリーツを
敢行する意気込み、その辺りも踏まえてご覧いただきたいポイントです。
ヴィンテージのワークシャツやブラウスで見ていた記憶があり、運動量を確保する意図も
あってのことと聞いていますが、効果の程は・・いずれ経過報告します。
テキスト内では触れていませんでしたが、↑こんなところも目を惹くポイント。
6cmは差があるでしょうか?だいぶ長くしてる《剣ボロ》。
これに関しては想像の範囲内ですが、剣ボロが長く・大きく開くことで通風や換気での
“ベンチレーション”効果のアップを狙ってかもしれません。(旧式ミリタリーものでは稀にあり)
袖まくりする際は慣れるまで違和感を覚えるとしつつ、袖をまくれない環境下では
体温を下げる通気口は必須でありますので、合理的な機能→ディテールに反映した名残りなのかと。
剣ボロの裏処理も噂どおり丁寧でキレイですし。
持っているシャツと比較していただき、何か妙だな?の気付きを得てみてください。
前言撤回でやっぱり載せておきます。《コバステッチ》ならびに《ボタンの根巻き》。
襟や胸ポケットの縫製が与える、雑なワークシャツにはない“小ぎれいさ”は真骨頂ですし、
ボタンひとつ取っても巻いているor巻いてないで、比較できるポイントだと思います。
ジャケットやコートですと、ボタン付けの根巻きも専用マシンで行われる時代。
シャツはまだ手作業であってほしいのですが、はたして・・今度聞いときます。
縫製に全振り?しているわけではありませんが、生地の説明はあっさり。
レギュラーのオックスフォードより薄くてやわらかい、《ピンオックス》が長らくの定番。
80双のピンオックスなので平均どころとしつつ、通年モノとしては非常に優秀。
さらに表面がスムースなのでニットの袖通りもよく、インナーにも最適なのは間違いないでしょう。
プルオーバー+カーディガン、今年はこんな感じかもしれません。
ここまでARANの「“POBC” プルオーバーバンドカラーシャツ」をご紹介しました。
online-shopに初めてたどり着いた方からしますと、??な記述ばかりで戸惑いそうですが・・
困惑は抜きにして見どころ満載なシリーズだと、改めて思います。
加えて昨今のビッグシルエットほどの巨デカ?でない、ボリュームを抑えた大きさ・シルエットなだけに、
安心感を覚えていただける方も一定数いらっしゃるかと。
トラッドな流れからの正統派プルオーバーという見方もできますし。
何はともあれアランさんのシャツ部門を代表するモデルです。
今回のマシマシな投稿をガイドに、その評判をお確かめくださいませ。
宜しくお願いします。