ARAN “SWD PARKA”
ARANの「スウェーデンパーカ」をご紹介します。
強風のたびにガラス窓がガタガタ震えます。築50年の雑居ビルだけに、あちこちガタが来てるのは明白。
数年前の前科?があるだけに、朝来たら窓がなかった・・なんてことが起きなければ良いのですが。
先日、指のぱっくり割れ(私は親指の両サイドが常)が起きましたので、ヒ〇ケアを使用。
どこもかしこも乾燥気味な季節が到来です。潤い機器を導入を急がないと。
ヒ〇ケアの効きの良さにビックリしている夜半でありました。
それでは伸びに伸びてしまっていたアランさんのコートを見ていきます。
ラインナップに並ぶようになって数年経つようですが、例のボトムスと並んで代表選手のような
位置づけになったと聞いています。SWD PARKA=スウェーデンパーカ。
その完成度の高さで知られるスウェーデン軍のコート(M-90前期型)を、ほぼ忠実に再現。
リアルサープラスを凌ぐ出来の良さに、新たな名作として認められています。
私もくまなく見てみたところ、推しになるディテールはもれなく網羅しつつ、
必殺のロクヨンでデイリーに扱いやすくしてある点に、賞賛を集めているんだと思います。
以下簡単に注目どころをピックアップしてみましょう。
まずはココからでしょうかね。独特な角度を設けた“マチ付きポケット”。
件のM-49他にも通じる、サブバッグとしても代用可な収納量のあるポケット。
折り返しの長めなフタ(フラップ)のおかげで、ボタンを留めずとも中身がこぼれない、
そんな意図が見え隠れするような。
冒頭のバナーで察せられるように、手を入れられる=《ハンドウォーマー》にしてあるのは、
オリジナルにはないコチラだけの良心的ディテール。
スマホ取り出すのにフタを開け閉めする煩わしさが皆無。現代人?には必須です。
私のようなフリークですとカンヌキ止めの絶妙さもグッと来ますが、
マニアックトーク・・は店頭だけにしときましょう。
↑この辺も軍モノ足らしめている特徴的なところ。
“スプリット(ワンサイド)ラグラン”の亜種?のように見えなくもない、独特な肩の接ぎ目。
厳密にはセットイン+ラグランのスプリット(横文字ばかりですいません・・)ではないので、
ビジネス寄りのコートとは似ても似つかないもの。
ただリュックの摩擦でほつれたり/降雨が染み込まないよう、縫い目を脇を持ってきているのは感心。
放熱対策のベンチレーション(脇の丸いの)を忘れないのも冴えたやり方。
雑ですいません・・白い点線を加えて分かりやすくしたつもり。“フードの接ぎ目”にもひとクセあり。
通常なら中心に設けそうな縫い目も、↑のようなU字型というのが興味深いところ。
前述の降雨対策も関係してでしょうが、詳細は謎のまま。とにかく探究心はくすぐられます。
このフードや先ほどの肩周りもそうですが、背中~脇~袖も含めて袋縫いを徹底することで、
“ステッチレス”な縫製を多様してある点は、マニアックうんぬんは抜きにして
知っといていただきたいポイントです。
耐久性必須な軍モノコート、ひいてはそれが当時の《コールドウェザー》なら当然のことなので。
80年代のハイテク、今見てもローじゃなくてミドルテク?以上。
前段の縫製つながりで言うと、裏地も袋縫いで抜かりなし。
こういう生真面目な作り、益々好感を覚えてしまうわけで。
オリジナルのコートは中綿入りなことから純然な冬物でした。
確かにそれはそれで間違いないのですが、昨今の暖房事情や肌着の機能性向上もあり、
全員にヘビーアウターが必要とは言えないでしょう。
だったら通年いけるアウターのほうが利用頻度も多く、皆さんのお役に立てるはず。
アランさんならライナーベストもありますので、上手いことご活用ください。
ハードシェルと言える外側の生地は、数日前にも出てきた必殺の“60/40クロス”。
塩縮加工ならではの【ハリが強化+カサっと乾いた手触り=自然なエイジング風味】、
こちらでも存分に味わいましょう。
ARANの「スウェーデンパーカ」を駆け足でお送りしてきました。
先のベストもそうですが、隠れた名作に光を当てるハンティングセンス、
実物の良さを損わない編集能力の確かさが、アランさん全般に覚える私なりの感心どこです。
オリジナルを尊重しすぎたレプリカにならないのは、生産現場を熟知しているからこそ。
総じて皆さんからの評判が良いのに納得できてしまいます。
夏以外の3シーズン、良き相棒になるであろうコート。
話題のお品を改めてじっくりご覧くださいませ。
宜しくお願いします。