FUJITO  Acer

2012.09.12 / アイテム

FUJITO(フジト) Acer

FUJITO  “Acer”

 

 

 

FUJITOのデニム、「Acer」をアップしています。

 

 

 

商品のページにも記していますが、2002年から活動を開始したFUJITO、

当初はデニム1型のみでスタートします。

 

それまで培ってきた

 

 

経験やノウハウを活かせるモノ・コーディネイトの基礎となるモノ

世代や性別を問わず普遍的なモノ

 

 

として生み出された自信作=Acerは、

長年の評判の良さから10年超経った今でも、

毎シーズンリリースされ続けているデニムです。

 

 

まさにブランドの“顔”とも言える存在、

それがこちらのAcerになるわけです。

 

 

 

 

 

FUJITO(フジト) Acer

 

 

 

 

いわゆる「ヴィンテージデニム」がそうであるように、

こちらのAcerもそれに準ずる生地を用いています。

 

 

旧型の力織機で織られた生地は、

組織が不均一でデコボコかつ綿の毛羽が残る風合いなもの。

 

通常の生地よりウェイトがある事から来る、

ゴツゴツとした武骨な表面の風合いが、

ヴィンテージ然とした佇まいです。

 

 

セルビッチ(赤耳。ここでは“桃耳”でしょうか?)や隠しリベットの存在、

太番手の糸による縫製なども、

ヴィンテージに通じるディテールだと言えると思います。

 

 

 

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と、ここまでいつもと同じような「モノ」的視点の沿った、

ウンチク寄りなお伝えに終始してきましたが、

やや行き詰ってしまいました。。。

 

 

というのも、ヴィンテージデニムの深遠な世界ともなりますと、

私お伝えしている程詳しいわけでもなく、本格的な愛好家とは

いささか埋められない溝のようなものを感じています。

 

リーバイスのあの年代のアレは~的なところも??

だったりしますが、そういうのは今回置いときまして、

最後までお付き合い頂ければと思います。

 

 

 

私なりに伝えられるところですと、

力織機というのは現在の革新織機(スルーザー織機)に比べて、

生産効率が悪い(6分の1程だとか)事から、

 

 

“量産出来ない=その分糸そのものにテンション(負荷)が掛からない

=風合いに富む生地が出来上がる”

 

 

といったところでしょうか。

 

 

 

この辺はFilMelangeでよく耳にする、「吊り編み機」で編まれた生地と

似たようなところがあるように思います。

 

 

一日で数~数十メートル(普通は桁がひとつ違います)

しか織れないためコスト高になる半面、

至福の質感につながっているのは、

お召し頂いている皆さんからすると、何となくご理解頂けるはずです。

 

 

 

 

 

FUJITO(フジト) Acer

 

 

 

 

だいぶ長い前置きになってしまいましたが(・・・)、

最も大切なポイントは↑のシルエットにあると思います。

 

 

浅過ぎず深すぎる事の無い絶妙な股上に、

きついテーパードやタイトな細さでない、

なだらかなスリムストレートと言えそうなシルエットは、

真っ当で無理の無いオーセンティックなものだと思います。

 

既にウォッシュを掛けてシュリンク(縮み)も済んだ状態ですので、

このまますんなりと穿いて頂けるようになっています。

 

 

 

ワンクッション程度で裾上げしてから穿いて頂ければとも

思うのですが、個人的には↑の右側のように、

裾上げせずに軽くロールアップして頂くのも面白いのでは?

と思っています。

 

 

野暮ったさと上品さのせめぎ合い(?)という、微妙なさじ加減が、

今の自分の気分だったりします。

 

 

 

 

 

FUJITO(フジト) Acer

 

 

 

 

シュリンクついでに関係してですが、

力織機で織られたデニムならではとも言えるでしょう。

 

↑でご覧頂けますように、見事なまでの『斜行』が出ています。

 

 

斜行というのはデニム特有の“ねじれ(よじれ)”でして、

真っ直ぐあるべきサイドシームが、生地の収縮によって

斜めにずれていく現象です。

 

一概にこれが出るから力織機で織られたもの、

とは言い切れませんが、代表的な現象として掲載しときます。

 

 

 

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取り急ぎお送りして来たAcer、いかがでしたでしょうか?

 

 

僕自身も、FUJITOというブランドで初めて見たのが

Acerだった(ような...)こともあり、このブランドを代表する、

まさに代名詞的アイテムであるということに、

異論はないように思います。

 

穿きこむことによる、セルビッジデニム特有の色落ちというのも、

もちろんお楽しみ頂けるはずです。

 

 

 

 

ブランドの顔であり、コーディネイトの核になるAcer。

FUJITOのファーストチョイスとしてこちらもお勧めします。

 

宜しくお願いします。

 

 

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