EEL Products “Rondo Pants”
EEL Productsの「ロンドパンツ」をご紹介します。
たまに通っているジムでのこと。
体力の低下が叫ばれて久しい昨今、気分転換も兼ねてジムに向かいます。
でこのご時世、感染症対策から窓が開けっ放しなのですが、さすがに12月ともなるとしんどい。
寒さに震えてのトレーニング、なかなかこれが苦行です。
トレーニングする際、スポーツ用のタイツ+Tシャツ&短パンくらいなものですから、基本薄着。
とりたてて保温効果があるわけでないですから、ガンガン動かないと体温低いまま。
マシン動かしても急には暖かくならないわけでして。
最後の締めになるランニングにたどり着く頃には、妙な悪寒まで出て来る始末。たちが悪いです・・
風邪引く一歩手前でなんとか踏みとどまれたようですが、今後は氷点下の外気が待っています。
素直にジャージ着ろって話ですが、なんだか負けた気がするのは私だけ?
まぁあの寒さに勝ち負けなんかありませんので、体調だけは崩さないようにしないと。
ボヤキはここまでにしまして、新作の「ロンドパンツ」を見ていきます。
熱心なイールさんのフォロワーなら、風物詩的アイテムとしてご覧いただけるんじゃないでしょうか?
《ウールのボトムス》、数々の名作を生み出しているカテゴリーというかジャンルというか。
当店に初めてやってきた10ウン年前も、確かツイードパンツからだった記憶があります。
見た目&履き心地で冬対策バッチリなボトムスは、例年欠かさずリリースされているはずですが、
3年目を迎えたとなると立派な定番扱いになるわけでして。それが今回の↑です。
ウールパンツと言えば先行の「少年パンツ」があり、過去様々な生地で提案されてきた中、
スラックスよりラフな着用感を狙ったあたりに、ご好評の秘訣があるように思います。
イールさんのスタッフ間でも着用率トップ(誇張込み)ということで、お願いしてみた次第です。
当初はブリティッシュ感強めのチェック生地が多かったので、ロンド(ン)パンツなネーミングに
納得しかけましたが、正しくはコチラの説なはず。
日本語だと“輪舞曲”で表わされる楽曲の形式。私は勝手にテクノの源流(?)にしていますが。
その根拠にしているのが股部分の↑でして、イールさんのスポーツ風味なボトムスでお目見えする
“ガゼットクロッチ”な仕様。180度開脚してもビリッと破れないアレを設置。
ロンドは踊りからの語源ですから、激しいダンスの時でも穿けるなんてことかもしれません。
こういう説のほうが夢があって良いように思いますが、いかかなものでしょう?
機能的なことはさておき、股上を深く&ワイドシルエットだけでもこの手のボトムスなら
成立してしまうところ、パーツを一枚追加できるのがイールさんならではの持ち味。
ユニークで納得感のあるディテールが推しポイントです。
『こういう面倒くさいことしなくても・・』と思う反面、やるとやらないとじゃ雲泥の差。
もうイールさんの執念すらにじみ出ているような?
代名詞になる“袋縫い”、コチラのボトムスでも健在です。
スラックスをお持ちの方なら、前方のヒザまでが裏地のデフォルトかと思います。
それをぐるりと一周させての縫製、加えてわざわざの袋縫い。
ツイードのザラザラ&寒風スースーを回避する偉大なアイデア、コレも大きな魅力かと。
編み目の隙間から侵入する冷気をシャットアウト。
ウールのボトムスではたいへんありがたい仕様になるんじゃないでしょうか。
企画開始が1年前だとすれば、ブーム先取りということで先見の明を誇れるかも。
鬼を退治するアレ(?)でポピュラーになった“市松模様”、こういう生地も憎い。
もちろん良い意味でです。
最初見たときは『生地の裏使い?』を匂わせましたが、そういう細かいことはいいでしょう。
両面使える二重織りという見立てではあります。
コートやジャケットで使われる重衣料系生地かつ、しっかりと起毛を掛けてあるところを見ると、
《穿くコート》あるいは《穿くセーター》な捉え方、あながち大げさではないのでは?
これだけ重厚感のある生地を、ジャケット並みの用尺(生地の長さ)で仕上げてあるからこそ、
プライスとしては妥当なはずです。
初見の時から私はパープル推しでしたが、それだけではやはりリスキー。
信頼感のある↑チャコールとの揃い踏みでのご用意になります。
遠めからだと落ち着いた無地かと思いきや、近くからだと“バーズアイ”っぽい柄に見えるのは、
スーツ畑出身の私だと好感を覚えてしまいがちです。
そういう意味では双方どちらであっても“ブリティッシュ”感が出るのは、歓迎すべきポイント。
最初の話に戻っちゃいますが、案外ロンド(ン)パンツで良かったかもしれません・・
5minutes的語れるところはこの辺りまでになりそうですので、あとは野となれ山となれ(?)。
皆さんが思い描くスタイリングをお楽しみください。
重厚感のある生地と言っても9分丈ほどに納まるレングスですし、充分な太さかつ
やわらかな素材感でもあることから、ゆったりとリラックスした履き心地になります。
まずは軽めのスニーカーがカギになりそうが気がしています。
ここまでお送りしてきましたEEL Productsの「ロンドパンツ」。
長くお付き合いいただいてしまいましたが、魅力は伝わりましたでしょうか。
3年目ともなれば世間的にも定着しているのを感じますが、これまで少なかった(ほぼ)無地での
提案から、より親近感を得やすくなったように思います。
おっかない先輩方が言っていた『ツイードのパンツに手を出せるようになったら一人前』
な小言?はさておき、普段の装い方に変化と防寒性を与えてくれる存在なのは間違いないのかと。
今日のブログがその手助けになればうれしい限りです。
それでは宜しくお願いします。