読書。
久方振りに読書ブームが到来です。
もうこの時期ですと、展示会での出張もないのであれですが、
出張の車中を友好を利用しようと思い立ち、
読書の時間に当ててました。
ただ、あまりに分厚いハードカバーの本ですと、
車中で意識を失い(・・・)気付いたら到着、といったこともあるので
(このパターンに陥ったのが、ガルシア・マルケスの『族長の秋 他6篇』ってのです)、
長大なものは避けつつ、その日で読み切れるものを選んでいたように思います。
その中で最も気に入ったのが、↑のブツ。
カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』です。
過去ログを遡ってみますと、ちょいちょい出てくる作家さんではありまして、
好きで時々読んではいるのですが、どうも遡ってみると、
借りた・読んだの記述がなく、ようやく読了したというのは
意外と言えば意外でした。
更にこれまた意外だったのが、高速バスの途中休憩(都合2回ほど)を
忘れるほど集中、そして物語の終盤でうるっと来てしまい落涙という、
この人は一体なんなんだろう?といった視線さえ顧みないくらい、
どっぷり浸ってしまっていたということです。
(3部からのシークエンスが、もう...)
お話しの内容は置いときまして、他レビューであるように、
静謐なとか抑制の効いたとか、まぁ淡々とした起伏の少ない筆致というか
語り口でして、何となくですが、ブリティッシュ~アシッドフォーク的な音を
感じさせる佇まいがあるように思います。
その辺は、筆者がミュージシャン志望だったということで、
毎度納得させられるんですが。
色々と書評はあるようですけど、
個人的にはいたく気に入った一冊になりました。
お勧めします。
「良いこと(?)書いているんだから、ここで止めとけばいいのに」
という内なる声に反し、2冊目もさらっといっときます。
えぇーまぁーそのー...“バジョラー”です。
内容的には、サッカー選手としての栄光と挫折、
あのビッグゲームの時の心境、各監督の文句・酷評(?)など、
カルチョにまつわるお話しは良いですが、
ちょいちょいスピリチュアルな部分が挟まってきますので(結構ある。。)、
それさえなければとっくに終わっているのに...と、
日々悔んでいます。
ブッ〇オフで100円で買える本に、アタリなし(?)。
世のバジョラーの方だけにお勧めします。